ゼミナール発表

日時: 10月10日(金)3限 (13:30-15:00)


会場: L2

司会:奥田
洞井 晋一 D2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:時間連続性のある小サイズデータ共有のためのオーバーレイネットワーク構築手法
発表概要:オーバーレイネットワーク(P2Pネットワーク)の研究分野ではデータを配置する手法として DHT(Distributed Hash Table)が広く用いられている。 しかし、DHTを用いて連続性のあるデータを配置した場合、それらの関係性を無視してデータを配置するため 連続性のあるデータを範囲で検索した際にクエリーを大量に送信してしまうという問題がある。 この問題に対してデータの連続性を破壊することなく配置する手法が数多く提案されているが、 データの時刻要素を対象としたとき、対象となる連続量の始端と終端を一意に決定できないという問題がある。 この問題を解決するために、本研究ではデータの経過時間を用いることによってIDを算出する手法を提案する。 この手法を用いることで、より時間の経過したデータほど集約され、時間だけでなく他要素での検索が効率化される。 一方で集約されることによりノード間の負荷が偏り、特にノードの出入りが激しい環境下では著しく性能が劣化する。 これを解決するためにノードの信頼性を元にした階層化オーバーレイネットワークを構築し、データを配置する。 これらの研究を通じ、実社会上での利用に耐えうるオーバーレイネットワークを構築する。
 
石橋 賢一 D2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:多様なリンク特性に対するトランスポートプロトコルの動的適応に関する研究
発表概要: 移動体通信にて使用される無線データリンクはさまざまな種類があり,その特性も多様であるため,移動端末は状況によって使用するデータリンクを切り替えることで,より効率的な通信が可能となる.このとき,データリンクの切り替えによる通信の途絶を回避するために,Mobile IPv6やNetwork Mobilityなどの技術が用いられる.しかし,これらの技術だけではデータリンク特性の差を隠蔽することができず,TCPに代表されるトランスポート層が適切な輻輳制御を実施できなくなる場合がある.本研究では,データリンク特性の急激な変化によって生じる種々の問題に対して,クロスレイヤアプローチに基づくTCPの動的適応を試みる.単一データリンクを利用する場合は垂直ハンドオフへの対応手法,複数データリンクを同時利用する場合はセグメントスケジューリングについて述べる.
 
藤樫 淳平 M2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:オーバレイネットワークの性能を向上させるネットワークトポロジ情報提供機構に関する研究
発表概要:オーバレイネットワークはアンダーレイネットワークを考慮することで通信を効率化できる。アンダーレイネットワークの情報を取得する手法について盛んに研究が行われているが、ネットワークトポロジ情報についてはエンドノードからの推測が難しい。また個々のアプリケーションが別々に同じアンダーレイネットワークの情報を推測しているのが現状であり、効率的とは言えない。本研究では、オーバレイネットワークから汎用的に利用可能なネットワークトポロジ情報提供機構を提案・実装する。本機構はディレクトリサービスとしてルータに実装され、エンドノードからの要求に対して応答する。
 

会場: L3

司会:竹之内
浅野 慧 M2 小笠原 司 横矢 直和 高松 淳
発表題目:複数カメラの観測統合による広範囲な顔情報計測
発表概要:顔向きを計測するシステムは,従来より心理学的実験や知的インターフェース分野での応用を目指して研究されてきた.また,手軽に計測を実現する手法も研究されており,近年においては非接触かつ安価な可視光カメラを用いたシステムが多数実現されており,我々も単眼カメラを用いた3次元顔計測システムの開発を行ってきた. しかし,従来のシステムでは,計測範囲がカメラ1台の視野角に限定されていた.このため,計測範囲が机やモニタの前に制限され,ユーザの大きな動きへの対応や,広い空間での利用が困難であるという問題が存在していた. 本研究では,この問題を解決する手法として,複数のカメラから得られた特徴点の情報を統合し,頭部の3次元位置・姿勢と視線ベクトルを計測することで,広範囲の領域を計測する手法を提案し,その実装と評価実験の結果について述べる.
 
山本 和樹 M2 小笠原 司 池田 和司 高松 淳
発表題目:ピアノ演奏における自然な手指動作CGの自動生成
発表概要:手指動作CGのピアノ練習支援への応用を目指した研究においては,各種楽曲への対応,人間らしい自然な動作の自動生成などが求められている.本研究では,ピアノ演奏動作を解析・評価し,さらにMusicXMLを入力とした自然なCGの自動生成手法を提案する.解析フェーズではモーションキャプチャを用いて演奏動作を取得し,自然さに関する動作特徴を分析する.また,生成フェーズではMusicXMLから楽曲情報を取得し,ヤコビ行列を用いた逆運動学により手指の位置・姿勢を計算し,自然さを考慮することで,演奏動作を自動生成する.本発表は,基本的な演奏動作生成手法の詳細と,今後の研究方針について報告する.
 
今井 悟士 M2 関 浩之 池田 和司 楫 勇一
発表題目:情報ボトルネックEMアルゴリズムによる正規化ガウス関数ネットワークのパラメータ学習
発表概要:強化学習の対象となる現実のデータ空間は連続値かつ高次元である場合が多い. そのような場合,データを評価するための関数を何らかのモデルで近似する必要がある. そこで本研究では,強化学習において正規化ガウス関数ネットワーク(NGnet)を関数近似器として用いる際の効果的なパラメータ学習法を提案する. NGnetのパラメータをEMアルゴリズムによって学習する研究が既に行われているが, 貧弱な局所最適解に陥いりやすいという問題があった. 一方,確定的焼き鈍しを行うことで貧弱な局所最適解に陥いることを避ける情報ボトルネックEMアルゴリズム(IB-EM)が提案されている. 本発表では,NGnetに対するIB-EMアルゴリズムを導出し,実際の非線形関数を用いて本手法とEMアルゴリズムとの有効性の比較を行った結果について述べる. 具体的には,入力次元や線形近似ユニットの数が増え,複雑なモデルになるほどEMアルゴリズムは局所最適解に陥いりやすくなり,本手法の優位性が増すことが分かった.
 
大石 貴史 D2 金谷 重彦 湊 小太郎 川端 猛
発表題目:GC-MS クロマトグラムにおけるピーク検出と代謝物同定
発表概要:ポストゲノムにおいて、代謝物を網羅的に解析するメタボロミクスは、 トランスクリプトミクス(転写物解析)、プロテオミクス(タンパク質解析)とともに、 生体システムを理解するための情報を抽出する手法として盛んに研究が行われている。 代謝物の物理化学的特性の違いから、現状では単一の測定機器ですべての代謝物を 解析することが困難なため、物理化学的特性に対応した種々の測定機器が用いられており、 分析機器に対応した、有用な情報を抽出するための技術開発が、代謝物同定と 並行して行われている。すでに、多変量解析手法を導入したデータマイニング用ツール が多数開発されているが、技術的にいまだ発展途上にあること、複雑なデータ処理が必要 なことから、現場の研究者にとって、代謝物解析は非常に労力を要することが問題になっている。 われわれは、最も広範囲に持ちいられるGC-MSを使用し、ピーク同定から代謝物同定までの 新しいアルゴリズム手法を開発している。