ゼミナール発表

日時: 10月12日(金)3限 (13:30-15:00)


会場: L1

司会:天野
堀 元 M2 千原 國宏 加藤 博一 眞鍋 佳嗣 井村 誠孝
発表題目:モデルベーストラッキングを用いた機器操作方法のARマニュアル
発表概要:昨今の電化製品はある程度複雑な操作が必要なものが多く,ユーザが初見でスムーズに電化製品を操作することは難しい.これに対して従来の紙媒体の説明書は説明を検索するのに手間がかかる上,分厚い説明書は店頭で気軽にテスト操作を行いたいユーザに不向きである.そこで本研究では,画像処理で取得した機器の3次元位置姿勢情報を用いて物体の各操作部に注釈を重畳した画像を随時ユーザに提示する「ARマニュアルシステム」の構築を目指す.ARマニュアルの構築には大別して機器の3次元位置姿勢トラッキングと,機器各部への注釈提示の2つの要素技術が必要である.トラッキングにおいては対象にマーカやセンサ等のインフラを設置する必要のないモデルベーストラッキングが適しているが,従来のモデルベーストラッキングは多くの電器製品で起こりうる可動部分の変形を考慮していないため,従来法をそのままARマニュアルに適用するのは困難である.本発表ではまずARマニュアルについて述べ,さらに,可動部をもつ物体のモデルベーストラッキング手法を提案する.
 
山口 晃一郎 D2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠
発表題目: 車載カメラを用いた自車両の運動推定技術
発表概要: 近年,安全性や利便性向上のための様々な運転支援システムの開発が進められている.車載カメラを用いて自車両の運動を推定することができれば,衝突防止支援や一時停止支援のためのシステムに利用することができる.しかし,車載カメラの時系列画像から運動を推定する場合,画像中に他の車両などの移動物体が含まれることなどから推定が困難となる問題がある.そこで,移動物体らしい領域を検出し,利用する特徴点を選択することで精度良く運動を推定する.本発表では,提案手法を実走行シーンに適用した結果と運動推定技術を利用した障害物検出について述べる.
 
武富 貴史 M2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠 佐藤 智和
発表題目: ランドマークデータベースを用いた動画像からのカメラ位置・姿勢推定の高速化とロバスト性の向上
発表概要: カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感やロボットナビゲーションなどの分野に応用が可能である.従来提案されているランドマークデータベースを用いたカメラの位置・姿勢の推定手法は,物理的なインフラを用いずにカメラの位置・姿勢を推定できる.しかし,従来手法ではデータベース中のランドマークと画像から検出された自然特徴点の対応付けに多くの計算コストがかかる.本研究では,自然特徴点をトラッキングすることにより,現フレームの暫定的なカメラ位置・姿勢を推定することで対応点の探索範囲を限定し,照合すべき自然特徴点数の削減を行うことで対応付けの計算コストを削減する.また,位置・姿勢の推定結果をデータベースへフィードバックすることによってランドマークへ優先度を設定する.設定した優先度を用いることで推定に有効な少数のランドマークをデータベース中から選択することで更なる高速化とロバスト性の向上を行う.
 
永松 明 M2 横矢 直和 加藤 博一 山澤 一誠 神原 誠之
発表題目:屋内環境におけるハンドヘルド型プロジェクションAR案内システム
発表概要:本研究では,ハンドヘルドプロジェクタを用いて博物館等の屋内環境で利用できるAR案内システムを提案する.このようなシステムでは,広域環境において高精度にプロジェクタの位置・姿勢を推定する必要がある.そこで赤外線カメラと不可視マーカによる位置推定システムをハンドヘルドプロジェクタに装着し,広域屋内環境における位置推定を可能にすることでAR案内システムを実現する.ユーザは環境内を歩き回りながら壁や床などに案内情報を投影することで,複数人で同時に同じ案内情報を見ることが可能となる.また,案内情報を現実環境に直接投影することができるため,ユーザはより直感的に案内情報を見ることができる.