浅野 卓也 M2 | 横矢 直和 | 石井 信 | 作村 諭一 | ||
発表題目: Shootin1と神経突起伸長の定量的解析
発表概要:神経細胞では,発生段階初期において極性形成という現象が見られる.これは,対称であった神経突起のうち,最も長い突起が軸索に,他の突起が樹状突起になるという発生過程である.Shootin1という分子は極性形成時に神経突起先端に濃縮し,突起を伸長させる役割を持つ重要な分子であることが知られている.本研究では,蛍光顕微鏡画像から先端でのShootin1濃度と神経突起長を求めるプログラムを開発し,これらを定量化した.さらに,濃縮したShootin1は拡散によって減衰するというモデルを立て,定量データからこれを検証した.すると,神経突起先端でのShootin1の減衰の速さが神経突起長の逆数に比例するという解析結果が得られた. | |||||
山尾 将隆 M2 | 横矢 直和 | 石井 信 | 作村 諭一 | ||
発表題目:多細胞系における走化性細胞の振る舞い
発表概要:ある分子の変化に対する振る舞いの変化や,移動する方向に対する揺らぎの物理的解析など細胞移動の研究は生物学的,理論的に数多くの研究がなされている.しかしながらそれらの大半は,一細胞レベルで研究がなされているのに対し,現実の系は多細胞系である.このような系に対する理解,たとえば,なぜぎゅうぎゅうに詰まった細胞中において走化性細胞が移動できるのか,細胞の堅さや揺らぎの変化に対する系の振る舞いなどといったものは,ほとんど進んでいない.本研究の目的は,物理的,数理的観点からそれらの解析を行い,理解を進めることである.本発表では,多細胞系の物理模型に対するシミュレーション結果に対する考察と,その解析手法について述べる. | |||||
丸山 淳一 M2 | 石井 信 | 小笠原 司 | 川人 光男 | 神谷 之康 | 柴田 智広 |
発表題目:
強化学習を用いたステッピングによる転倒回避動作の学習 発表概要: 近年,多自由度ロボットによる運動制御の研究において,強化学習等により ロボットや環境の詳細な動力学モデルを用いず,自律的に運動タスクを学習・獲 得しようという試みが盛んに行われている.しかし,一般的にヒューマノイドの ような高自由度のロボットを制御対象とした場合,自身や環境の状態及びタスク に従った行動表現が高次元になり,学習が完了するまでに要する試行回数が膨大 になるという問題が生じる. そこで,本研究ではロボットの重心ダイナミクスを簡単な線形倒立振子モデ ルに近似的に従うようZero Moment Pointを制御することで低次元の状態空間で 強化学習を適用する手法を提案する.また,学習タスクを”転倒回避動作”とし 本手法を適用することで多自由度ヒューマノイドロボットによる運動学習が可能で あることを示す. | |||||
南部 功夫 D2 | 石井 信 | 川人 光男 | 湊 小太郎 | 神谷 之康 | |
発表題目:
近赤外分光計測画像法と経頭蓋磁気刺激による脳活動計測 発表概要: 近赤外分光計測画像法は多くの非侵襲脳機能計測法のなかでも簡便性や拘束の少なさから,他の手法では計測が難しい日常生活での利用やインターフェースとしての利用が期待されている。本研究では、近赤外分光計測画像法によって計測された信号から筋出力の再構成を行うことで、信号に含まれる情報について検討した。また、この手法では、磁気刺激と干渉がないという特徴を利用して、神経科学の分野や臨床においても使用されている経頭蓋磁気刺激の脳活動を計測することが可能である。本発表では、この2つの方法を組み合わせることについての展望を述べる. | |||||
安部 拓也 M2 | 千原 國宏 | 加藤 博一 | 眞鍋 佳嗣 | 井村 誠孝 |
発表題目:水滴の実時間表現
発表概要:液体の写実的なCGを生成するためのシミュレーション手法は,その計算コストの高さから汎用的な手法が確立されておらず,用途に応じて様々な手法が提案されている.その中でも水滴は我々の生活の様々な場面でみられる水の形態の一つである.しかしこれまで水滴のしたたりに特化した研究は多くなされておらず,また実時間で違和感のない水滴のシミュレーションは未だ困難である.本研究では,粒子法を用いた写実的な水滴のCGアニメーションのための実時間のシミュレーション手法を提案する.本発表では,水滴と固体との間に発生する界面張力効果を表現する基本的なモデルを提案し,そのモデルを用いて行った実験の結果について考察する. | ||||
嶋田 光洋 M2 | 千原 國宏 | 加藤 博一 | 眞鍋 佳嗣 | 池田 聖 |
発表題目:単眼カメラ画像を用いた人の走行時における身長推定
発表概要: 防犯カメラの普及によりカメラの画像が裁判や犯罪捜査などにおける重要な証拠や手がかりになる場面が増加している。しかし、カメラの画像に顔などの個人を特定可能な情報が鮮明に写っているとは限らず、その場合身長などの人の定量的な情報を推定することは重要となる。本研究では、単眼カメラ画像から走っている人物の身長を推定することを目的とし、多数のデータ群から見かけの身長変化と走行速度などの関係を解析し、未知の人物の走行画像から人物の身長を推定する手法を提案する。 | ||||
辻村 裕美 M2 | 千原 國宏 | 加藤 博一 | 眞鍋 佳嗣 | 池田 聖 |
発表題目:鏡面反射を用いた中空透明物体の形状計測
発表概要:文化財や美術品などの三次元形状は非破壊・非接触で計測されることが望ましく,アクティブステレオ法や視体積交差法などが用いられる.しかしながら,ガラス製品などの透明物体は一般に鏡面反射表面を持つため,アクティブステレオ法での計測が困難である.また視体積交差法は,物体の輪郭情報を用いるため,コップなどの中空な透明物体は計測できない.そこで本研究では,中空な透明物体の計測を目的とし,拡散光源と鏡面反射を用いた透明物体の三次元形状計測手法を提案する.本手法では,光源を平行移動させながら,物体表面上のある一点における鏡面反射を観測することで,光源から反射点までの光線方向が一意に決定され,ステレオ視により距離を計測できる.さらに中空な透明物体では,外側表面だけに限らず,物体を透過した光によって内側表面でも鏡面反射が観測される.これらの反射光を区別できれば,中空な透明物体の内側表面の形状も,本手法を用いて計測できる.本発表では,アクリル直方体および円柱,さらに中空物体としてグラスを計測した結果を示す. | ||||
隼野 恵理 M2 | 千原 國宏 | 加藤 博一 | 眞鍋 佳嗣 | 井村 誠孝 |
発表題目:防災対策のための光散乱シミュレーションに基づく煙のレンダリング手法
発表概要:火災発生時の煙の動きや照明による見え方の違いを事前に認識することは,防災対策に有用である.それには実験で得られる煙の濃度データを,誰にでも分かる写実的なCGで提示する事が効果的である。本研究は,煙による光散乱のシミュレーションを行うことで,照明条件を反映した立体感のある煙のアニメーションを生成することを目的とする.本発表では,フォトンマッピング法の特性を利用し,位置が固定されている光源と移動する光源に分けて考え,移動光源の光散乱を事前に近似計算して作成されたテクスチャを利用し,レンダリングする手法について発表する. | ||||