ゼミナール発表

日時: 9月28日(金)4限 (15:10-16:40)


会場: L1

司会:浅原 助手
脇本 雄一郎 M2 関 浩之 松本 裕治 楫 勇一 旭 敏之 松田 勝志
発表題目:フリーウェア、シェアウェア特化型セキュリティ情報収集システム
発表概要:近年、ブロードバンド網の普及により、個人でも常時接続環境を利用できるようになったが、これに伴って外部からの攻撃の危険性も増えてきた。しかしフリーウェアやシェアウェアに関するセキュリティ情報はほとんどないためユーザが手作業で収集しなくてはなず、その手間は膨大なものとなる。本研究では、情報収集の手間を軽減させるためのフリーウェア、シェアウェア特化型セキュリティ情報収集システムを提案する。システムは、ソフト名収集、セキュリティ情報収集、セキュリティ情報抽出同定、DBへの追加の4段階から成り、第一段階のWeb上からのソフト名の掲載されたHPを収集方法する方法とより正確に抽出する方法、第二段階の各ソフトウェアのセキュリティ情報を掲示状態にあわせて段階的に収集する方法と、セキュリティ情報か否かの判断基準を決めるための基本方針を紹介する。
 
梅田 博徳 M2 湊 小太郎 松本 裕治 杉浦 忠男
発表題目:疾患の症状・所見に関するオントロジー
発表概要:本研究では,診療記録の身体所見で用いられる言葉についてオントロジーの構築を試みた.現在,EMR(Electric Medical Record)の入力テンプレートを用いることで身体所見に関して使われる言葉をデータとして入力・蓄積する方法がある.そこで,我々はテンプレートを解析することで概念クラスを抽出し,この概念クラスを意味リンクで繋いでオントロジーを構築した.意味リンクには「is-a」,「part-of」,「attribute-of」の3種を用いた.本発表では,このオントロジーの構築から得られたことと,今後の展望について述べる.
 
石原 愛美 M2 石井 信 松本 裕治 柴田 智広
発表題目:状況やデモグラフィック属性を考慮した協調フィルタリング法の提案
発表概要:映画や書籍の推薦など、実用化されている多くの推薦システムにおい て、様々な協調フィルタリング法が有効に用いられている。 一般的な協調フィルタリング手法では、ユーザが各アイテムに与えた評点のみを 利用するが、 近年ではアイテムの内容に関する情報(コンテンツ属性)を取り入れたハイブリッ ド型の手法も提案されている。 しかし、これ以外にも年齢や職業といったユーザ情報(デモグラフィック属性) や、 時間や場所といった状況に関する情報が多くの場合に利用可能であると考えられるが、これらを統一的に扱った研究はほとんどない。 そこで本研究では、こういった評点予測に関する各種の追加情報を、確率モデル の枠組みを用いることで 統一的な形で協調フィルタリングに取り入れることを目指す。 今回の発表では、確率モデルに基づく既存の協調フィルタリング手法であるアス ペクトモデル(pLSA)を 実際に評点予測課題に適用した結果について示し、pLSAを拡張することにより 追加情報を利用するための我々のアイデアについて発表する。
 
富田 勉 M2 石井 信 松本 裕治 柴田 智広
 

会場: L2

司会:小木曽 助手
佐藤 康之 M2 西谷 紘一 杉本 謙二 中村 文一
磁気浮上系に対する非線形ロバスト適応制御
発表概要:非線形システムに対して有効な制御則の一つに,制御Lyapunov関数を用いた逆最適制御則がある.これは,システムの制御Lyapunov関数を用いて, ある評価関数を最小化するロバストな漸近安定化制御則を設計する方法であり,これまでにいくつかの制御則が提案されている.これらの制御則は, 制御対象のシステムにおいて,目標状態が自由系の平衡状態であることを前提として設計されているが,実際のシステムにおいてはこの仮定が満たされない場合も多い. このような場合には,予めプレフィードバックを加えて目標状態を仮想的に平衡状態にしてから制御則を適用するのが一般的である.しかし,この方法では, 元の逆最適制御則が持っていたロバスト性は失われてしまう.そこで本研究では,新たに適応制御の手法を組み合わせることで,プレフィードバックを用いた場合でも ロバスト性が保証される制御則を提案する.また,提案する制御則の有効性を磁気浮上系を用いた実機実験により検証する.
 
高井 宗 M2 西谷 紘一 杉本 謙二 中村 文一
発表題目:二足ロボットの非線形ロバスト制御による歩行
発表概要:われわれはコンパス型二足ロボットのPD制御による歩行を実現していた。 二足ロボットは、股関節部に取り付けられたアクチュエータで、股関節の角度を制御し歩行を行う。 しかし、PD制御では股関節の角度が目標の角度に収束しないという問題が生じた。 その理由として、PD制御は摩擦力の補償ができないということが考えられる。 そこで、摩擦力のような非線形に状態が変化するシステムに対して有効な制御手法の一つに制御Lyapunov関数に基づく逆最適制御則がある。 本発表では重力項と遠心力項をプレフィードバックにより補償した逆最適制御則を二足ロボットに適用することを提案し、実機実験によりその有効性を示す。
 
源 朋之 M2 西谷 紘一 杉本 謙二 野田 賢
発表題目:SOFC/GT複合発電システムの最適操作条件の検討
発表概要:固体酸化物型燃料電池(SOFC)とガスタービン(GT)を組み合わせたシステムは,SOFC単体の発電効率よりも高い効率が得られるシステムとして,近年注目を浴びている.本発電システムが電力需要の変動に柔軟に対応するためには,負荷変動があった場合にでもSOFC特有の制約条件を満たしながら高効率で運用できるシステムであることが求められる.そこで,本研究では負荷変動のSOFC複合発電システムの発電効率に与える影響について考察する.まず,1MW級のSOFC/GT複合発電システムのモデル化を行い,次に定格出力に適合したシステムの設計をした.そして,負荷変動を与えた場合のシミュレーションを行い,システムにかかる負荷及び発電効率の関係について調べた.
 
山本 リサ M2 西谷 紘一 杉本 謙二 野田 賢
発表題目:スタック型マイクロリアクタのチャネル閉塞検出のための最適センサ配置
発表概要:マイクロスケール空間で化学反応が行えるマイクロリアクタを化学プラントに適用するための課題としてチャネル閉塞問題がある。微小なチャネルを多く持つマイクロリアクタでは限られたセンサ数で閉塞チャネルを正確に推定する閉塞検出法を確立する必要がある。温度センサを用いた従来法では、センサ数を減らすと正確に検出できないという問題点があった。そこで、本研究では圧力センサを用いた閉塞検出法を提案し、シミュレーションによって検証を行った結果について述べる。