ゼミナールI講演

日時平成 19年 1月29日(月) 4限 (15:10 -- 16:40)
場所L3
講演者 結縁 祥治 
所属 名古屋大学 大学院情報科学研究科 情報システム学専攻
講演題目  通信プロセス計算の理論と応用
概要
通信プロセス計算は、「通信」を計算の基本単位として主に並行分散計算を定 式化する体系である。本講演では、通信プロセス計算を並行プログラムのモデ ルとする際の基礎的な概念と技法について紹介する。通信に基づく並行プログ ラムのモデル化には、並行実行といった逐次計算にはない新たな構成要素が必 要となる。このため、通信プロセス計算における等価性は、逐次計算における 基本的な意味である関数の外延性よりも詳細な等価性となる。等価性が演算子 に関して代数的に定義されるため、通信プロセスモデルは通常「プロセス代数」 と呼ばれる。通信プロセスモデルは従来の関数的な計算の解釈を拡張する。例 を通して、通信プロセスの本質的な意味について説明し、双模倣等価性の導入、 時相論理による特徴づけ、さらに、代数としての公理化について簡単に解説す る。最後に、この分野における今後の発展の方向について述べる。
担当教官・司会:関浩之

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平成18年度ゼミナールI担当