計算理論U  Theory of ComputationU



◇ 担当教員:井上 美智子(いのうえ みちこ)
◇ 単位数:2 ◇選択・必修:選択 ◇開講時期:W期 水曜1限、金曜1限◇講義室:L3

◇ 授業目的:
多数のプロセッサを用いて高速に問題を解く並列アルゴリズム、多くの計算機を効率よく協調動作させる
分散アルゴリズムには、1台の計算機のための理論とは異なるアルゴリズムの設計論、解析手法が必要と
なる。本講義では、並列アルゴリズム、および分散アルゴリズムのための計算理論を学習し、これらのア
ルゴリズムのための計算モデル、アルゴリズムの設計法、解析法を習得する。

◇ 授業内容:
並列アルゴリズム、分散アルゴリズムの基本的な技法の設計法、解析法を習得する。基本的な問題を具体
例として取り上げ、並列アルゴリズム、分散アルゴリズムの基本的技法を学習する。また、並列計算量の
理論、フォールトトレラント分散アルゴリズムについても学習する。具体的には以下の内容を学習する。
1. 並列計算モデル(並列ランダムアクセス機械) 
2. 並列アルゴリズムの計算量(プロセッサ数・時間計算量)  
3. 基本的な並列アルゴリズム  
4. P完全性 
5. 粗粒度 並列モデルとアルゴリズム 
6. 分散計算モデル  
7. 分散アルゴリズムの計算量(通信計算量・領域計算量・時間計算量)  
8. 基本的な分散アルゴリズム 
9. フォールトトレラント分散アルゴリズム



◇ 教科書 :
特になし。講義ノートを配布。
◇ 参考書 :
1. J. JaJa : An Introduction to Parallel Algorithms, Addison Wesley, 1992 
2. 宮野悟:並列アルゴリズム、近代科学社、1993  
3. G.. Tel : Introduction to Distributed Algorithms, Cambridge University Press, 1994
4. 亀田恒彦・山下雅史:分散アルゴリズム、近代科学社、1994
◇ 履修条件:
前提とする知識(必ずしも専修条件ではない)
アルゴリズムとデータ構造(アルゴリズム概論 ) 
計算量理論(計算理論I)
◇ 成績評価:
試験(70%)および出席状況(30%)により成績を評価する。
◇ オフィスアワー:
(A303)木曜日5限。