ソフトウェア工学U Software Engineering U
◇ 担当教員:松本 健一(まつもと けんいち)、門田 暁人(もんでん あきと)
◇ 単位数:2 ◇選択・必修:選択 ◇開講時期:W期 火曜1限、金曜2限 ◇講義室:L1
◇ 授業目的:
ソフトウェアやその開発/利用プロセスに対する計測、評価、フィードバックといった定量的
アプローチを基礎として、ソフトウェアの生産性や品質を高める技術の習得を目指す。
◇ 授業内容:
ソフトウェアが社会に浸透し、高度化、大規模化するにつれて、ソフトウェア開発における生産
性の向上と品質の確保は、ますます重要な技術的課題となってきている.課題解決のためには、
要求分析、設計、実装といったソフトウェア構築のための手法やツールが不可欠であるが、ソフ
トウェア開発者のスキルに大きなばらつきのある現状では、ユーザ要求を満たすソフトウェアが
限られた資源とスケジュールの中で予定通りに構築されつつあるのかどうかを把握し、必要な対
策を講じる手助けをする技術も必要となる。
本授業では、ソフトウェア工学の知識領域のうち、ソフトウェアやその開発/利用プロセスの定
量的な計測、評価、更には、評価結果に基づく開発者/利用者支援に関わる領域に焦点を当てる。
領域毎にいくつかのトピックスを概説すると共に、計測/評価/支援ツールを実際に利用しての
レポート提出、発表を適宜求めることで、ソフトウェア工学における定量的アプローチの現状と
今後について議論し、理解を深める。具体的には、次の4つの基本知識領域と1つの先端知識領域
を取り上げる。
基本知識領域
1.ソフトウェア・テスティング:テスト技法、SRGM
2.ソフトウェア保守:コードクローン、デバッグ、バグ含有モジュール予測
3.ソフトウエアエンジニアリング・マネジメント:進捗管理、障害管理
4.ソフトウェア品質:レビュー、品質評価フレームワーク、メトリクス、ユーザビリティ
先端知識領域
A.ソフトウェアセキュリティ:ソフトウェアプロテクション、著作権、ソフトウェア特許
◇ 教科書 :
特になし。講義ノートを配布。
◇ 参考書 :
井上克郎、松本健一、飯田元、ソフトウェアプロセス、共立出版 (2000).
その他、関連する書籍や資料は講義中に紹介する。
◇ 履修条件:
プログラミング手法、アルゴリズムとデータ構造、プログラミング言語、OSなどに関する基礎知識を有することが望ましいが、必須ではない。
◇ 成績評価:
試験(40%)、提出レポートの完成度や独創性(30%)、提出レポートの発表と質疑応答状況(20%)、および、出席状況(10%)によって行う。
◇ オフィスアワー:
(B301、B303)火曜日2限、金曜3限。