画像情報処理論   Digital Image Processing



◇ 担当教員: 横矢 直和(よこや なおかず)
◇ 単位数:2 ◇選択・必修:選択 ◇開講時期:V期 月曜2限、水曜2限 ◇講義室:L1
◇ 授業目的:
画像情報の解析と認識・理解技術を学び、コンピュータによる環境認識やメディア応用のための基礎知識を修得する。このために、パターン認識、ディジタル画像処理、コンピュータビジョンの基本的な方法論について講義するとともに、複合現実感等の具体的な応用に関するいくつかのトピックを概説する。
◇ 授業内容:
機械の自動化やメディア処理のための基礎技術に、現実世界を撮影した画像の解析技術がある。従来は計算量の問題から実利用が難しかったアルゴリズムも、コンピュータ技術の発展によって、自動車の運転支援、ロボット、映像メディア等のリアルタイム性を要求される分野への応用が可能となり、画像情報処理は現実世界を扱う実システムを開発する上での必須の技術になりつつある。
本授業では、画像情報処理を2次元データの変換処理から動的3次元シーンの認識まで幅広くとらえて、基本的な方法論を学ぶ。また、個々の方法論が実システム開発にどのように結びつくかを理解するために具体的な応用事例についても議論する。
具体的な項目として、次の順に学んでいく。
1.パターン認識・理解の基本的枠組
2.ディジタル画像処理
  − 画像変換、セグメンテーション、特徴抽出
3.統計的パターン識別
  − 教師つき分類、クラスタリング
4.マッチング
  − テンプレートマッチング、類似度評価尺度
5.コンピュータビジョン
  − 標準正則化理論、3次元情報の獲得、動画像解析

◇ 教科書 :
教科書として一冊にまとまったものはない。授業参考ノートと授業用スライドのファイルを公開する。
◇ 参考書 :
1. 田村秀行(編著): コンピュータ画像処理,オーム社,2002.
2. 岸野文郎,佐藤隆夫,横矢直和,相澤清晴,有川正俊: 画像と空間の情報処理,岩波書店,2000.
3. D.H. Ballard and C.M. Brown: Computer Vision, Prentice-Hall, 1982.
◇ 履修条件:
線形代数、微積分、フーリエ解析、ディジタル信号処理の基礎知識があることが望ましいが、必須の先修条件ではない。
◇ 成績評価:
試験(60%)、レポート(20%)および 出席状況(20%)により評価する。
◇ オフィスアワー:
(B312)扉を開けているときは何時でも。