先端領域特論B Current Topics in Information Science B


◇ 担当教員:山口 英(やまぐち すぐる)、村井 純(むらい じゅん)
◇ 単位数:2 ◇選択・必修:選択 ◇開講時期:V期、W期 木曜1限 ◇講義室:L1

◇ 授業目的:
わが国は高度情報通信ネットワーク社会に急速に移行しており、その中核にはインターネットを
基盤とした技術の社会展開が着実に進行し、同時並行的に法制度などの社会制度の改良、さらに
は、企業や国民による社会経済活動の変化に直面している。同時に、インターネット利用して展
開される社会経済活動を下支えする「セキュリティ」の高度化が求められている。インターネッ
トにおける「安全」の確保に必要な要素を理解し、同時にその高度化の方向が人々に「安心」を
与えるための方策を理解することが、セキュリティに取り組む技術者・研究者には求められてい
る。本講義では、「セキュリティ」の概念を技術面だけではなく、包括的に理解することを目的
とする。さらに、「セキュリティ」の問題を考える時に必要となる、多面的な問題理解と解決探
求の手法についても併せて学習する。

◇ 授業内容:
この授業では、セキュリティに関わる複数の議論テーマを設定し、(1)テーマに強く関連する技術
要素、社会要素について、講義担当者による講義、(2)テーマをより深く掘り下げるための教員、
学生を交えた議論(ディベート)、(3)テーマの理解を促進するためのホームワーク(レポート課
題)を組み合わせて授業を構成する。議論テーマは、インターネットに関連するセキュリティの
問題を取り上げ、技術開発の方向性、社会へのインパクトと問題、その解決に向けての社会制度
の在り方といった点について議論し、我々が今後進むべき道を模索する。また、この授業では学
生同士が協力して一つの課題を解決するグループワークを課す。
また、この授業は慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科で行われる授業と遠隔、かつ、合同
して行われる。このため、学生の履修管理(登録、課題提示、課題提出等)は、SOI 環境
(http://www.soi.wide.ad.jp) を積極的に利用して行われる。履修前に必ず SOI 環境に対する理
解をすること。


◇ 教科書 :特になし。
◇ 参考書 :SOIの授業ページで適宜紹介する。
◇ 履修条件:
インターネットの基本的構造、アーキテクチャについての基本的な理解を持っていることが望まれる。
履修希望者は、1回目の講義の際に履修登録を行うこと。また慶應義塾大学との合同授業であること
から、授業実施日程が、本学の授業実施日程と若干異なる場合がある。授業関係の連絡掲示には注意
すること。

◇ 成績評価:
各テーマで提示される課題(レポート)、授業で行われる議論(ディベート)に対する貢献、および、
グループワークの成果の採点に基づき評価を行う。
評価におけるレポートの比重は全体の40%を占める。議論(ディベート)に対する貢献は、ディベート
における発言、議論展開の積極性などを教員と授業をサポートするTAの合議によって評価し、全体
の20%を占める。また、グループワークの評価は全体の40%を占める

◇ オフィスアワー:
(A314)原則として月曜日4限を設定するが、変更がある場合には授業冒頭で指示する。