◇
担当教員: 柴田 智広(しばた ともひろ)、川人 光男(かわと みつお)、
銅谷 賢治(どうや けんじ)
◇ 単位数:2 ◇選択・必修:選択 ◇開講時期:W期 月曜1限、木曜2限 ◇講義室:L1
◇ 授業目的:
脳機能を情報処理の観点から明らかにするために、神経生理学、心理学、脳活動非侵襲計測、
ロボティックスなど実験的な手法を、計算理論的な枠組で有機的に統合する計算神経科学と
いうアプローチの基礎と最前線を講義する。
◇ 授業内容:
高度に進化してきた脳の機能を理解するためには、神経細胞や回路の働きを調べるだけでな
く、脳はどのような情報処理をしているのか、という計算論からのアプローチを欠かすこと
ができない。計算神経科学は、脳の機能を人工的に再現できる程に具体的、包括的に明らか
にすることをめざす。これは「脳をつくる」ことで理解するアプローチとも言える。
本講義ではまず、このような計算神経科学の歴史、理念、基礎をまず紹介する。
さらに、感覚、運動、コミュニケーション、情動、言語などの広範囲なテーマに対して、
各担当教員が取り組んできた計算神経科学研究の方法論、成果、問題点などを具体的にとり
あげ論ずる。
具体的な項目として、次の順に学んでいく。
1.計算神経科学基礎
2.小脳の内部モデル
3.視覚の計算理論
4.報酬の予測と行動学習
5.系列運動の脳内表現
6.眼球運動制御系の計算理論
7.脳の大域的な機能分担と調節機構
8.高次認知機能とブレイン・マシン・インタフェース
◇ 教科書 :
特に指定しないが、次に示す参考書に従う講義内容も多い。
◇ 参考書 :
川人光男:脳の計算理論、産業図書 (1996)
銅谷賢治他編:脳の情報表現、朝倉書店 (2002)
◇ 履修条件:
特になし。
◇ 成績評価:
出席(70%)、および試験ないし課題レポート(30%)による。
◇ オフィスアワー:
(A603)月曜日5限・木曜日5限。その他、扉に「在室」とある時はいつでも。