ゼミナール発表

日時: 9月28日(水)4限 (15:10-16:40)


会場: L2

司会:高田喜朗 助手
勝又 竜彦 M2 渡邉 勝正 関 浩之 山下 茂
発表題目:Quantum Sealing の安全性向上 発表概要:Quantum Seal処理を施したデータは、誰かにアクセスされ読み出さ れたときその証拠を残す。処理を施した者は、その証拠を確認することにより、 データの開封、未開封を確認することができる。イメージとしては、昔行われ ていた、手紙(データ)を入れた封筒に溶かしたロウで封をし、そのロウがはが されているか否かで開封確認を行うことに似ている。量子ビット(キュービッ ト)の特性を活かし、この機能を実現するためのアルゴリズムがQuantum Sealingである。Quantum Sealingを実現するために、これまでいくつかのスキー厶が紹介されているが、それらは不正行為を許し完全な機能を実現出来ていない。Quantum Sealingの安全性を向上させるべく、今回、2つの新たなスキー厶を提案し、既存のものとの比較、評価を行った。
 
鈴木 智哉 M2 渡邉 勝正 関 浩之 山下 茂
発表題目:エラーを含むオラクルの量子計算量 発表概要:量子計算機は、既存の計算機(古典計算機)と比較して高い能力を持つと期待されてきているが、 その計算機の能力を比較する際、よくオラクルモデルが用いられる。オラクルモデルとは、 計算時間をサブルーチン(オラクル)を呼んだ回数で評価するモデルである。 これまでオラクルが決定性アルゴリズムの場合における量子アルゴリズムの研究は多くなされてきているが、 オラクルに返す値にエラーが含まれている場合についての考察はあまりなされていない。 既存研究のオラクルにエラーがある場合のロバストな量子探索アルゴリズムを踏まえ、 探索アルゴリズムの一般化であるAmplitude Amplificationについて述べる。
 
木村 隆洋 M2 松本 健一 関 浩之 門田 暁人
発表題目:データ依存解析に基づくレガシーソフトウェアからのサービス抽出法 発表概要:レガシーソフトウェアにサービス指向アーキテクチャ(SOA)を適用するための一手段として,本研究では,手続き型言語で書かれたソースコードからサービスを抽出する方法を提案する.具体的には,まずソースコードから,データフローダイアグラム(DFD)を取得する.次に,DFD上のデータを分類し,プロセス間の依存関係を性質付ける.この依存関係に基づき,DFD上の複数のプロセスを,自己完結したサービスとしてくくりだすルールを提案する.既存のアプリケーション(酒在庫管理システム)に対してサービスを抽出する実験を行い,ソースコードから様々な粒度のサービスを抽出することができた.
 
黒瀬 誠人 M2 松本 健一 関 浩之 門田 暁人
 

会場: L3

司会:前田新一 助手
飯田 龍 D2 松本 裕治 石井 信 乾 健太郎
発表題目:文脈的手がかりを利用した照応解析 発表概要:文章中の名詞句を照応詞かそれ以外に分類する照応性判定の問題に おいて,最初に最尤の先行詞候補を同定し,その後,同定した候補と照応詞の 候補の対を参照して照応性を判定する手法を提案する.日本語名詞句照応解析 を通じて,従来の照応性判定のモデルで利用されている先行文脈中の先行詞の 情報と非照応詞の情報を提案手法が効果的に利用していることを示し,さら に今後の課題についても議論する.
 
賀沢 秀人 D2 松本 裕治 石井 信 乾 健太郎
発表題目:多重トピック文書の自動分類 発表概要: 文書が該当するトピックを自動的にラベリングする「多重トピック文書の 自動分類問題」にたいして、最大マージンラベリング法という新しい手法を 提案する。 提案手法においては、文書とそれが該当するトピック(一般には複数)の サンプルから、自動的にトピックを割り当てるルールを学習する。 従来、同様の学習問題においては、各トピックに文書が該当するか 否かの2値分類問題に帰着させることが多かったが、提案手法では トピックの組合せ自体を一つのクラスとして学習する点が特徴である。 WWWから収集したデータを用いて、SVM、最近傍法などの従来手法と 比較した結果、提案手法はより高精度なラベリングを少ない訓練 データで実現できることがわかった。
 
中川 哲治 D2 松本 裕治 石井 信 乾 健太郎
発表題目:多言語の統計的形態素解析 発表概要:中国語と日本語の形態素解析において,単語単位の仮説と文字単位の仮説を同時に考慮した解析手法を提案する.単語単位の仮説は既知語の処理に有用であり,文字単位の仮説は未知語の処理に有用であると思われるが,これらの2つの単位を同時に利用して形態素解析を行うことにより,総合的に高い解析精度が得られることを示す.また,提案手法を応用した韓国語の形態素解析についても述べる.