ゼミナール発表

日時: 9月28日(水)1限 (9:20-10:50)


会場: L2

司会:村田佳洋 助手
橘 達弘 D2 伊藤 実 藤原 秀雄 安本 慶一
発表題目:遺伝的アルゴリズムのFPGA上への柔軟な実装手法の提案 発表概要:遺伝的アルゴリズム(GA)は様々なアプリケーションに用いることができるGAを用いたアプリケーションは,ハードウェア上に実装することで, 安価で資源の少ない情報機器上で利用することができる. 本発表では, 適用する問題や利用可能な回路規模に従って,実行効率の良いGA回路を合成するためのアーキテクチャを提案し,またこのアーキテクチャに従って実装される回路の規模予測モデルを提案する. 本アーキテクチャおよび回路規模予測モデルを用いて,指定するFPGAデバイスに実装が可能なパラメタを探索するツールと,そのパラメタをもとにVHDLで記述されたRTレベル回路記述を自動で生成するツールを作成した. 提案手法の有効性を示すために, ナップサック問題と巡回セールスマン問題を対象とするGA回路を提案アーキテクチャに従って実装し,これらが優れた解探索性能を示し,また低消費電力で動作することを報告する. また,回路規模の予測結果が実際に論理合成を行って得たサイズに十分近いことを報告する.
 
西垣 弘二 D2 伊藤 実 松本 健一 安本 慶一
発表題目:ユビキタスシステムの開発を容易化するためのフレームワークの研究 発表概要:本発表では,ユビキタスコンピューティングの普及に向けて, システム開発の容易化, および, システム利用の容易化, の2点を達成するために行った, (1) 携帯電話用グループ通信ミドルウェア, および, (2) 情報家電のパーソナライズ・連携のためのコンテキストアウェアフレームワーク, の2つの研究について発表する. (1) に関しては,携帯電話が持つ制限を回避するための工夫を述べ, (2) に関しては,コンテキストアウェアシステムについて回る ルールの記述の負担を軽減し,また, 複数の人の好みに最適化した場合に生じる競合をルール記述時に 発見し回避する工夫を述べる.
 
中村 芳行 D2 藤原 秀雄 伊藤 実 井上 美智子
発表題目:組み込み自己テスト(BIST)方式によるテスト品質および故障診断に関する研究 発表概要:近年、LSIの性能は急速に向上しており、テスターの性能が追いついていないため、テスターの機能をLSIに埋め込む、組み込み自己テスト(BIST)が注目されている。一方、BIST方式の問題点は、一つはBIST自身の故障の可能性により、テスト品質が下がっている可能性があること、もう一つは、出力応答をシグネチャに圧縮して比較するため、誤り有無の判定は容易であるが、誤り箇所の特定が困難であることである。本研究では、この2つの問題を解決する。第1の問題に対しては、BISTの故障の可能性を考慮した市場不良率の予測モデルを提案し、その有効性を示す。第2の問題に対しては、完全にすべての誤りを特定できる手法を提案し、実用的なテスト実行時間で特定が可能であることを実証する。