ゼミナール発表

日時: 9月26日(月)3限 (13:30-15:00)


会場: L1

司会:井村誠孝 助手
赤澤 淳 D2   湊 小太郎 千原 國宏 杉浦 忠男
発表題目:表面運動単位活動電位の空間的特徴を利用した運動単位の形状と位置の推定方法 発表概要:医療、リハビリテーション、体育科学の分野では運動単位の形状や位置についての情報が求められている。本研究では、マルチチャネル表面電極を用いて等尺性随意収縮時における弱い張力での単一運動単位の空間的な特徴に着目し、形状と位置を推定する新しい推定方法を提案し、上腕二頭筋と第1背側骨間筋で推定を行った。その結果、第1背側骨間筋ではこれまでに報告されている筋とは大きく異なるという新しい知見が得られたので報告する。
 
浅井 俊弘 D2 横矢 直和 千原 國宏 山澤 一誠
発表題目:レーザレンジファインダを用いた屋外環境の三次元モデル化に関する研究 発表概要:屋外環境の三次元モデルは,シミュレーション,ナビゲーションなどの様々な分野への応用が期待されている.しかし,現在そのような分野において利用される三次元モデルは,モデリングソフトなどを用いて人手により作成されることが多く,屋外環境のモデルを作成するには膨大な労力が必要になる.そのため近年,レーザレンジファインダによる計測等を利用し屋外環境の三次元モデル化を自動化する研究が盛んに行われている.本手法では,一度に広範囲の環境の形状・色情報を収集するために二つの全方位センサを用い,全方位レンジデータと全方位画像を同地点で取得することで,全方位レンジデータの各点に対応したテクスチャ情報を獲得する.全方位レンジデータと全方位画像を環境中の多地点で取得し,それらを統合することで対象の屋外環境をモデル化する.レンジデータの統合においては,各レンジデータから平面部分を検出し,平面部分のマッチングを行うことでレンジデータの位置合せを行う.また,モデルのテクスチャは,画像の解像度とモデルのオクルージョンを考慮した適切な全方位画像を選択し,生成する.本発表では,本学構内を対象とした三次元モデル化実験の結果を示し,本手法の有効性と今後の展望について述べる.
 
村田 賢 D2 木戸出 正繼 千原 國宏 河野 恭之
発表題目:生体情報による体験映像記録要求の検出 発表概要:PCの小型化や記録装置の大容量化により,人の一生分の体験を全てデジタルデータ として記録できるようになる日が近づいている.しかし,体験をただ記録しただけでは, 膨大な体験のデータ群から参照したい場面を探索することに手間がかかってしまう. そこで,本研究では,常時記録された体験映像から,ユーザが記録したいと思った場面を 自動的に抽出するシステムの構築を目指している. 本発表では,ユーザが身につけた脳波センサから得られた情報を用いて,体験映像の記録要求が 生じた時点を検出する手法を提案する.また,提案手法を用いて行った,センサ情報の分析結果 について述べる.
 

会場: L2

司会:奥田剛 助手
山岡 修一 M2 伊藤 実 山口 英 安本 慶一
発表題目:多様な要求品質を持つ移動端末ユ−ザへのリソ−ス効率の良いビデオ配信方式 発表概要:本研究では,異なる要求品質を持つ複数無線移動端末ユ−ザへのビデオ同時配信手法を提案する.提案手法では,携帯端末の制約を満たし,かつ,システム全体での使用リソ−ス量が出来るだけ少なくなるようなプロキシ間のサ−ビスオ−バ−レイを構築する.各プロキシは複数のトランスコ−ディングサ−ビスとフォワ−ディングサ−ビスを実行することが可能であり,サ−バからのオリジナルビデオをそれらのサ−ビスを使用して様々な品質に変換し,配送経路に沿ってユ−ザに配送することが可能である.配送経路はオ−バ−レイネットワ−ク上の物理リンクで消費される帯域とトランスコ−ドに必要な計算資源の和を最小化するように構築される.提案手法では,ユ−ザの移動により近隣のAPが変わることによるユ−ザのモビリティにも対応しており,また,要求品質の動的な変更も可能である.
 
青木 太一 M2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:高速大容量あいまい全文検索システムの開発 発表概要:大容量な日本語文書を扱えるLevenshtein距離を許容するあいまい検索システムの実現手法を提案する。 Levenshtein距離を許容する検索とは、検索語と同じ文字列だけでなく k個以内の文字の置換、挿入、削除で同じになる文字列に対しても一致を示す検索である。 このあいまいさを許容することは、OCRで生成した電子文書やWeb上の文書など、 誤字脱字を含む文書を検索するときに、また、新語や外国語などの表記の定まっていない単語を検索するときに有効である。 今回は、転置索引の構成を工夫しメモリ使用量を抑える手法を発表する。
 
池部 実 M2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:DataGridにおけるデータマネージメントシステムの研究と開発 発表概要:近年 Grid Computing の応用がさかんに研究されてきている。基盤となる技術が成熟し,標準化が進んでいる。Grid上で扱うデータ量は,増加傾向にあり,データを効率よく扱う必要がある。本研究では,タンパク質立体構造予測を例に,科学技術計算で発生するデータを容易に扱うことができる環境の構築を目指す。具体的には,科学技術計算の中で発生するデータフローをまとめ,データを取り扱うためのメタデータ管理メカニズムを提案する。
 
大橋 純 M2 砂原 秀樹 山口 英 藤川 和利
発表題目:友達作りを目的とした音声チャットシステムの開発 発表概要:インターネットにおける友達作りを目的としたコミュニケーションシステムとして,テキストや音声を利用したチャットが利用されている.既存のシステムは,コミュニケーション空間において複数の話題が並列して進行することを許容しない会議型のコミュニケーションスタイルであるため,発言の自由度や会話の発展性が低く友達作りに適していない.本研究では,コミュニケーションの並列性の高い音声に着目し,友達作りに適したコミュニケーションシステムを構築する.具体的には,3Dサウンド効果を応用することで3次元仮想空間を構築し,会話のシーケンスに応じた会話グループの構成を動的に行うことで,会話の並列性や発展性の高いコミュニケーション空間を実現する.さらに仮想空間内の距離・参加者の興味・発言の重要度といったパラメータにより音声のプレゼンスを変えることで,会話の並列性のデメリットである音声の聞こえにくさの解消を図る.本発表では,システムの提案と現在の進捗について述べる.
 

会場: L3

司会:河合栄治 助手
青木 匡志 M2 山本 平一 小山 正樹 岡田 実
発表題目:地上波デジタルテレビ放送携帯受信機のためのアンテナ特性を制御するダイバーシチ 発表概要:地上波デジタルテレビ放送携帯受信機では空間ダイバーシチの適用が検討されている.しかし,アンテナブランチ数の増加等による特性向上には限界がある.そこで,1本の線状アンテナで多ブランチダイバーシチが実現できるアンテナダイバーシチを提案する. 提案方式では,線状アンテナの中間点に可変リアクタンス素子を挿入することにより指向特性の制御を行う. 提案するアンテナは線状でありイヤホンアンテナへの応用も可能となる. 計算機シミュレーションの結果, 提案方式がダイバーシチ効果を有することを示す.
 
大八木 啓之 M2 山本 平一 小山 正樹 岡田 実
発表題目:地上波デジタル放送携帯受信機のリコンフィギュラブルプロセッサによる実装 発表概要:近年のLSI技術発展により、プログラマブルに回路機能の動的変更や並列処理が可能で高い性能を実現することができるリコンフィギュラブルプロセッサがでてきている。これを利用すると、無線処理をソフトウェアで記述し、共通のプラットフォームでユーザの要求に合わせて自由に変更できるソフトウェア無線が実現できる。しかし、アルゴリズムを実装する際にプロセッサのアーキテクチャで実現できるようにアルゴリズムに合わせる必要がある。そこで、地上波デジタル放送携帯受信のアルゴリズムをそのような特殊なプロセッサに合うように実装を行った。その工夫について発表する。
 
木元 宏昭 M2 山本 平一 小山 正樹 岡田 実
発表題目:IEEE802.11aとIEEE802.11bの共用化と、そのハードウェア規模の削減 関する研究 発表概要:IEEE802.11aとIEEE802.11bの両方式に対応した無線LANカードはすで販売されているが, 動作周波数問題からその回路規模は大きく, コストも高い. そこで, 動作周波数をIEEE802.11aと同一にしても規格を満足し, かつ市販されているIEEE802.11bの送信機からの信号を受信できるIEEE802.11bの受信機を作成することで回規模の削減を目指す. また, ハードウェアへの実装をめざし, 最適な量子化bitについても検討を行う.
 
中川 威 M2 山本 平一 佐和橋 衛 岡田 実
発表題目:シングルキャリア無線アクセスにおける最適ロールオフフィルタ構成法の研究 発表概要:3Gセルラ方式の発展バージョンの標準化検討が,3GPP(3rd Generation Partnership Project)で昨年12月より開始された.ここでは,上りリンク無線アクセス方式としてシングルキャリア方式が有望な候補として挙がっている.シングルキャリア方式では,演算処理量の観点から帯域制限フィルタの実現法がキーとなっており,本研究では上りリンクのシングルキャリア無線アクセス方式において,演算処理量とフィルタリング効果の観点から,最適なフィルタ構成についてシミュレーションにより明らかにする.