ゼミナール発表

日時: 6月13日 (月) 4限(15:10-16:40)


会場: L1

司会: 河村助手
高谷 智哉 D2 鹿野 清宏 杉本 謙二 猿渡 洋
発表題目:Single-Input Multiple-Outputモデルに基づく独立成分分析を用いたバイ ノーラル混合信号のブラインド音源分離 発表概要:本研究では、複数の音源信号が混合されたバイノーラル混合信号のみを用いて,その信号中の各音源に関するSingle-Input Multiple-Output(SIMO)信号成分に分離するブラインド音源分離(BSS)問題に取り組んでいる.ここで,SIMO信号とは複数の点で観測された単一の音源からの信号である.この問題の解消により,目的信号のみを強調したバイノーラル信号を再現することが可能となり,音響拡張現実感システムへの応用が期待される.発表者らはこの問題に対し,多段構造のSIMOモデル型独立成分分析(ICA) (MS-SIMO-ICA)によるBSSを提案している.しかしながら,本手法における最終分離精度は初期値に大きく依存しており、ブラインドに好ましい初期値を決定することが困難であった.本稿では,この問題点を解決するために,高精度な初期フィルタを自己生成する新しい分離アルゴリズムを提案する.
 
RANDY GOMEZ D2 鹿野 清宏 木戸出 正繼 猿渡 洋
発表題目:Rapid Unsupervised Speaker Adaptation Based on Hidden Markov Models Sufficient Statistics in Noisy Environments 発表概要:Hidden Markov Model has revolutionized the research in speech recognition. Recognizers nowadays can achieve as high as 94% recognition performance under clean environment. However, when this technology is brought to the real environment where noise is present and used by different speakers, recognition performance reduces drastically due to model mismatch. The availability of effective adaptation techniques address these problems by adapting the model to the actual environment and speaker`s acoustic characteristics. Most of these adaptation schemes require several speech utterances from the user which is cumbersome and would take several minutes to perform adaptation. Our research is aimed at making speech recognition more practical and user-friendly by developing adaptation techniques based on sufficient statistics that require negligible adaptation data and fast implementation.
 
松岡 裕人 D2 渡邉 勝正 木戸出 正繼 山下 茂
発表題目:実物体の実空間への再合成技術の研究 発表概要:離れた場所にあるもの、過去にあった物を目の前に転送するのは夢の技術である。この実現には、数世紀の時間が必要であろう。しかし、実物を3次元CG化する技術とAR(Augumented Reality)技術を組み合わせることで、物体転送を仮想的に実現することができる。本報告では、これを実現するためのキャプチャ技術および再表示技術に関する研究成果を述べる。
 

会場:L2

司会:高田助手
黒崎 章 D2 西谷 紘一 松本 健一 野田 賢
発表題目:衝突防止支援システムの誤報・欠報とドライバ運転行動の関係 発表概要:情報通信技術を自動車に取り入れ活用したITSの開発が活発になってきている。ITS技術を搭載したASVや、交通インフラと連携しドライバに対して情報提供等を行うAHSが研究されている。最近では、ETCやACCを搭載した自動車が市販されてきており、これらの支援システムによる安全性の向上や、ドライバの負担軽減などが期待されている。 しかし、事故防止するための支援システムに頼りすぎると、ドライバは支援システムなしで簡単に避けることができる危険でも、回避できなくなる可能性が出てくる。また情報提供のタイミングが適切でないと、ドライバはシステムの情報は不要なものと感じて利用しない可能性もある。支援システムは,システムに対するドライバの依存の度合いに応じて支援することが望ましい.本研究では、ドライビングシミュレータを用いて衝突防止支援システムについての実験を行い、ドライバの運転行動の分析によって、ドライバのシステムに対する依存度を調べ,その運転行動との関係について調べる。
 
劉 希未 D2 西谷 紘一 松本 健一 野田 賢
発表題目:Support Tool for Design of User Interfaces in Plant Operations 発表概要:Comparing with interactive systems of everyday things, user interfaces for plant operations are used by skillful human operators and they are safety critical. In order to construct efficient and satisfactory user panels, we build a support tool for the design of user panels in a supervisory control system. A human perception model is proposed and used to evaluate the visual performance of 3 types of user panels--overview, operation, and engineering panels. Through several case studies, weak points on the user panels and their causes are found and according to these findings the user panels are improved. The improvement effects in the case studies validate the usefulness of this model-based evaluation approach to support user interface design for plant operations.
 
KHIAT ABDELAZIZ D2 小笠原 司 松本 健一 松本 吉央
発表題目:Brain Activity-based Adaptation of Interactive Applications 発表概要:In recent years, there is a growing interest in Brain activity and its potential usage as a new mean of communication with the environment, the so called Brain-Machine Interfaces (BMI). To realize this goal several approaches have been explored and some applications have been developed, but almost nothing involving robots has been realized so far. The complexity of the brain functions and the lack of understanding of the underlying process complicate the modeling and proper use of any sensed cerebral activity. In this presentation, I will give an overview of the field, discuss our approach to realize this goal and argue about its usage for the interaction with robots.
 

会場:L3

司会:村田助手
井上 晶広 D2 渡邉 勝正 伊藤 実 山下 茂
発表題目:アクティブオブジェクト指向仕様記述とモデル検証系の提案 発表概要:ソフトウェアの大規模化に伴い新しいソフトウェア開発法が要求されている。 その新しいソフトウェア開発方法としてソフトウェア発展というものがある。 ソフトウェア発展は、基本的機能から出発して漸増的にソフトウェア発展させる手法である。 このソフトウェア発展を容易に行うために、アクティブオブジェクト指向仕様記述と モデル検査系を提案する。
 
八木 勲 D2 関 浩之 伊藤 実 楫 勇一
発表題目:XMLアクセス制御における木オートマトンを用いた静的解析 発表概要:近年データベースセキュリティ分野において、XMLデータベースのアクセス制御が注目されている。 XMLアクセス制御における静的解析とは、アクセス制御ポリシ(以下、ポリシと呼ぶ)と問い合わせが 与えられたとき、その問合せの実行中に、ポリシによってアクセスが禁止された要素または属性への アクセスが発生しないかどうかを調べることをいう。既存研究では、静的解析のためポリシおよび 問合せを木の中のパスの正規集合でモデル化しているが、このモデルでは木構造上の情報が失われる ことがある。本研究では、XMLのアクセス制御ポリシおよび問合せを木オートマトンでモデル化し、 ポリシに対する2つの意味論(AND-意味論、OR-意味論)を与える。そして、静的解析問題の計算量が、 AND-意味論の下では入力サイズに対して2乗時間可解であり、OR-意味論の下では指数時間完全であることを示した。
 
西尾 泰和 D2 金谷 重彦 湊 小太郎 黒川 顕
発表題目: 球面上の螺旋を用いて任意個数の点を高い一様性で配置する手法、及びその応用 発表概要: 当発表では、球面上を覆う螺旋を用いて球面上に高い一様性で任意の個数の点を配置する手法について述べる。また、その手法を用いることで初めて実現された任意個のニューロンを持った球面自己組織化写像について説明し、またその球面自己組織化写像の、マイクロアレイ実験による遺伝子発現プロファイル、プロモータ認識配列、ゲノム配列の周期性などへの応用について述べる。