ゼミナール講演


日時 平成16年4月30日(金)3限 (13:30 -- 15:00)
場所 L1

名前 浅原 正幸
講演題目 形態素解析用辞書の作り方
概要
形態素解析とは文を形態素列に分割し、品詞を付与する処理のことをいう。 形態素解析用の統計モデル(HMM,MEMM,決定木,CRF)は、品詞タグつき辞書と品詞タグつきコーパスにより推定される。本発表では、品詞タグつき辞書を半自動的に拡充するための用語獲得手法について述べる。まず最初にテキストから未知の単語を切り出す手法[浅原 2003]について述べ、次に現在行なっている切り出された単語に品詞ラベルを付与する手法について述べる。

名前 米田 友和
講演題目 システムオンチップのテスト(テスト容易化設計とテストスケジューリング)
概要
コンピュータや、様々な電子機器システムにコンピュータが組込まれた組込みシステムは、現代の情報化社会にとって必要不可欠なものとなっている。 また、これらの組込みシステムは、近年の半導体技術の進歩によって、プロセッサ、メモリ、専用回路等を一つのチップ上に集積したシステムオンチップ(システムLSI)として実現可能となった。 この設計の大規模・高集積化に伴い、製造されたVLSIの故障の有無を調べるテストの役割もますます重要になっている。 本講演では、VLSIのテスト技術、特にシステムオンチップに対するテスト容易化設計およびテストスケジューリングに関する研究について紹介する。

名前 中村 建介
講演題目 ブルー銅蛋白質の分子進化
概要
数十億年にわたる生命の進化の歴史は、生命を構成する蛋白質分子の進化の歴史と考えることも出来る。 現存する蛋白質分子の配列を比較することで、これらの蛋白質の進化の歴史を探ることが出来る。 これまでに起きた進化の過程を、現在得られる手がかりだけから推定することは、将来を予測することと同じくらいに難しいが、こうした研究を行うことで、生命現象に対するより深い洞察を得ることが出来る。 今回は、ブルー銅蛋白質についての研究を中心に、蛋白質の進化である分子進化の研究について簡単に解説する。銅という金属元素を利用するブルー銅蛋白質は非常に古い起源を持ち、ただ一つの共通祖先蛋白質から進化したと考えられている。この蛋白質のアミノ酸配列と銅原子の配位パターンを解析することで、進化の中間体と考えられた蛋白質が現存することが見いだされた。