ゼミナール発表

日時: 9月29日(水)(13:30-15:00)


会場: L1

司会:佐藤智和 助手
岡本 圭司 M2 松本 健一 渡邉勝正 楫勇一
発表題目:ソフトウェア実行時のAPI呼び出しに基づく動的バースマークの提案
発表概要:昨今からソフトウェア盗用が世界中で問題となっているが、盗用を発見する技術、盗用を立証する技術は未成熟である。従来の技術としては、電子透かしやバースマークが挙げられるが、どれも攻撃に弱いことが問題であった。そこで、本研究では、ソフトウェア実行時のAPI呼び出しを記録し、その情報に基づくバースマークを提案する。
 
山内 寛己 M2 松本 健一 渡邉勝正 楫勇一
発表題目:マルチバージョン生成によるプログラムの解析防止
発表概要:今日,ソフトウェアに含まれる秘匿情報(アルゴリズム,サブルーチン,定数,条件分岐など)を守る技術の必要性が高まっている.従来,それらの秘匿情報を隠すために,ソフトウェアの難読化方法が数多く提案されてきた.しかし,難読化はプログラムの仕様が保存される以上,十分な時間と労力を費やして解析することで,秘匿情報を取得できる恐れがある.本研究では,ソフトウェアの仕様を変化させる方法を提案する.提案方法では,仕様を少しずつ変化させた複数のバージョンのソフトウェアを生成し,それらの実行結果の多数決により正しい(本来の仕様の)結果を得ることを保証する.攻撃者が各バージョンのソフトウェアを解析したとしても,本来の仕様と異なる実装になっているため,正しい仕様を理解することは困難である.
 
降幡 建太郎 M2 松本 裕治 渡邊 勝正 乾 健太郎
発表題目:語彙概念構造を用いた機能動詞結合の言い換え
発表概要:言い換えの中には,少数のパタンと語彙知識の組み合わせによって実現できると考えられる現象がある.本発表では,「影響を与える→影響する」,「刺激を受ける→刺激される」のような機能動詞結合の言い換えに着目する.予備調査から,動作性名詞(「影響」や「刺激」)および機能動詞(「与える」や「受ける」)のそれぞれにおける意味的な特徴が,能動,受動,使役の態を決める要因となることが明らかになった.そこで,動詞の意味表現の一つである語彙概念構造(LCS)を用い,機能動詞の格構造を動作性名詞を主動詞とする格構造に言い換えるための規則集合を構築した.新聞記事中に頻出する動詞格構造を用いて実験を行い,言い換え規則集合,LCSの有効性を評価した.
 

会場: L2

司会:浮田 助手
坂田 宗之 D2 千原 國宏 木戸出正繼 眞鍋佳嗣
発表題目:アクティブIR-tagを用いた屋内ロケーションシステム
発表概要:ユビキタスな環境において,ユーザの識別や位置の把握は適切なサー ビスを行うために重要な技術である.本研究では,ユーザの持つIR(InfraRed・ 赤外線) タグの発光を制御し,その発光を環境に配置したカメラで取得するこ とによって,建物内におけるユーザの識別や位置計測を行うシステム,ALTAIR を提案してきた.本発表では,ALTAIRの手法・システムを詳述し,今後の研究 予定について述べる.
 
武田 直之 M2 千原 國宏 木戸出正繼 眞鍋佳嗣
発表題目:身体動作を用いた直感的操作が可能な高臨場感VR環境
発表概要: 大型ディスプレイシステムに代表される没入型VR環境提示装置の 発展は,視聴覚への高い臨場感の提示を可能とした.しかし,没入環境の利用価値 を高めるためには,提示技術だけでなく,ユーザの行動やオブジェクトとのインタ ラクションを,臨場感を損なわずにVR環境に反映させることが重要である.本発 表では,モーションキャプチャシステムを用い,身体動作により自由なインタラク ションを実現する高臨場感操作インタフェースの構築について述べる.
 
福中 謙一 M2 千原 國宏 木戸出正繼 眞鍋佳嗣
発表題目:MR流体を用いた柔らかさ提示デバイス
発表概要:人は触るという行為から対象物の存在だけではなく,対象物の特性や挙動に関する情報をも得ている.現在のVR環境における触覚・力覚の再現性はそれらの特性を知覚可能とする段階には達していない.本研究では柔らかさに着目し,ユーザの手との面接触を介した物体表面の柔らかさを再現することが可能なデバイスを構築する.柔らかさの再現方法として,磁場を付加することで粘性が増大するMR流体を用いる手法を提案する.