ゼミナール発表

日時: 9月27日(月)(9:20-10:50)


会場: L1

司会:門田助手
岩田 浩幸 M2 藤原秀雄 松本 健一 井上美智子
発表題目:完全故障検出効率を保証するデータパスの部分強可検査設計法に関する研究
発表概要:VLSIの大規模化,複雑化に伴い,VLSIのテストはますます困難な問題となっている. そこで,テストの費用の削減およびテストの質の向上を達成するために, ハードウェアを付加しテスト容易な回路に設計変更するテスト容易化設計が必要となる. レジスタ転送レベルデータパスに対するテスト容易化設計法の一つとして, 強可検査性に基づくテスト容易化設計法が提案されている. この手法では,完全故障検出効率を保証する事ができるが, データパス中の全ての回路要素対して任意の値が印加・観測可能,という強い制約を満たす必要があった. 本研究では,回路に必要な制約を緩和しハードウェアオーバーヘッドを削減するため, 強可検査性のサブセットである部分強可検査性を提案する.
 
横山 真也 M2 藤原秀雄 松本 健一 井上美智子
発表題目:パイプラインプロセッサ自己テストのための命令テンプレート生成
発表概要:VLSI技術の発展によりプロセッサの高集積化及び大規模化が可能になった。 しかし、そのようなプロセッサのテストは困難な問題になっている。 私は、階層テスト生成法に基づいたテストプログラム生成について、現在研究を進めている。 階層テスト生成では、ゲートレベルでモジュールに対してテスト生成し、テストパタンの正当化及び応答の観測を命令レベルで行う。 本発表では、研究対象をパイプラインプロセッサとし、テストプログラムを生成する際に有効なテンプレートの生成手法を提案する。
 
中井 伸郎 M2 渡邉 勝正 藤原 秀雄 山下 茂
発表題目:1bitプロセッサアレイ型再構成可能ハードウェア
発表概要:ここ数年でLSIに実装するゲート数は膨大になり,簡単にASIC(専用ハードウェア)を作成できないくらいコストがかかるようになった.そのコストを抑える方法の一つとしてFPGAなどの再構成可能ハードウェアを用いる事が挙げられる.しかし再構成可能ハードウェア自体が高コストであるため,一部の高級な製品にしか搭載されていない.それは再構成可能ハードウェアは面積効率が悪い,動作速度が遅い,消費電力が高いという様々な問題を抱えているからである.そこで本研究では面積効率と動作速度を考慮した再構成可能ハードウェアとしてエレメントに1bitプロセッサを用いたアーキテクチャを提案する.

 

会場: L2

司会:上田淳助手
大江 統子 M2 横矢 直和 小笠原 司 山澤 一誠
発表題目:自然特徴点によるランドマークデータベースを用いたカメラ位置・姿勢推定
発表概要:近年,動画像を用いてカメラの位置・姿勢を推定する手法の研究が盛んに行われており,拡張現実感やロボットナビゲーションに応用されている.これらの分野では,カメラの絶対位置・姿勢が必要とされるため,従来はGPSや磁器センサ,環境内に配置されたランドマーク等を用いている.しかし,これらの手法では利用可能な環境が制限される問題や広範囲に多くのランドマークを配置する必要があるという問題がある.そこで,本研究では事前に画像から検出された自然特徴点のテンプレートとその三次元位置をランドマークデータベースとして用いることにより,センサ類や人工的なマーカを用いることなくカメラの位置・姿勢を推定する手法を提案する.
 
横地 裕次 M2 横矢 直和 小笠原 司 山澤 一誠
発表題目:動画像とGPS測位データからのカメラ運動の推定
発表概要:動画像からのカメラ運動の推定は,複合現実感や三次元形状復元など様々な分野で利用される.しかし,従来提案されている多くのカメラ運動の推定手法には,カメラを広範囲に移動する場合に,蓄積誤差の影響によりカメラの位置・姿勢の推定精度が著しく低下する問題があった.本研究では,屋外環境下で取得した動画像とGPSの測位データからカメラ運動を推定する手法を提案する.提案手法は,動画像上で自然特徴点を追跡することによりその三次元位置を推定する.そして,その投影誤差及び,GPS受信機の位置推定誤差を最小化することにより,最適なカメラ運動を推定する.
 
福永 修一 M2 石井 信 小笠原 司 柴田 智広
発表題目:蛇型ロボットに対する強化学習法
発表概要:強化学習法は、試行錯誤を行うことによって環境に適した行動制御則を獲得する手法である。しかし、強化学習法をロボットへ適用する場合には、複雑な環境の下で最適な行動を探索・学習する必要があり、これは解決すべき問題である。本研究の目的は、自由度が高く冗長な状態空間を持つ蛇型ロボットに対する強化学習法を提案することである。本発表では、冗長な状態表現から特徴抽出を行い、特徴空間において学習を行うことが有効であることを示す。 また、今後取り組むべき課題について述べる。