ゼミナール発表

日時: 11月9日(火)(13:30-15:00)


会場: L2

司会:井村助手
M1 勝又 竜彦 言語設計学
-発表題目-
Quantum Communication Complexity Bounds ( a paper introduction )
-発表概要-
Classical communication complexity has been studied extensively for a quarter of a century. It is not only an interesting as a field of research, but also useful to know lower bounds on circuits, VLSI, data structure, and so forth.
Quantum communication complexity is less than classical one for some functions to solve. To show this, a practical case which is Intersection Problem is introduced from some paper after defining some technical terms. My reserch theme is mentioned at the end of a presentation.
 
M1 加藤 健一 システム制御・管理
発表題目:状態量依存の入力制約を有する非線形システムに対する制御則設計及びロボットアームへの実装
発表概要:実際のシステムは、アクチュエータの性能限界や制御対象保護の目的から入力制約が存在する。制約を無視して制御則を設計した場合、システムの性能劣化や、不安定化につながる。過去これらの問題に対して制御Lyapunov関数を用いた研究が行われてきたが、入力制約がシステムの状態に依存する場合も多く、実機を用いた検証も行われていない。そこで本研究では、従来の制御則を状態量依存の形に拡張し、バックステッピング理論を併用して非線形システムであるロボットアームへの適用を行う。最後にスライディングモード制御との比較実験を行い、その有効性を確認する。
 
M1 加藤 智之 音情報処理学
発表題目:音響モデルのシステム依存性の調査およびタスク別音響モデルの生成法の検討
発表概要:音声認識システムにおける認識率低下の原因の一つとして、収録機器、環境、なまりといったシステム固有の要因への対処があげられる。対象となるシステムで収録した大量のデータがあれば適切な音響モデルの学習が可能であるが、そのためには、初期に認識性能の低い状態でシステムを稼働し音声を収録する必要がある。本発表では音声情報案内システム「たけまるくん」で収集したデータを使用して音響モデルのシステムおよびタスクへの依存性を調査した結果を示す。また、既存の音声データベースを活用し適切な音響モデルを少量の収録データから生成する方法を提案し、今後の方針を述べる。
 
M1 加藤 理人 知能情報処理学
研究題目:危険度判定モデルとその構築
研究概要:近年,自動車業界ではITS(Intelligent Transport Systems)計画を中心に自動車安全技術の研究・開発が行われている.その中で将来,自動車の自動運転に不可欠である危険度判定に着目した.危険度判定に関する研究はあまり行われていないこともあり,行われた研究に関しても危険度判定の精度は不十分である.そこで関連研究の問題点を分析した結果,属性・水準の数的な問題点と属性・水準の構造的な問題点が見つかった.そこで本研究では,この問題点を解決するような危険度判定モデルとその構築について発表する.
 
M1 川口 弘昭 自然言語処理学
発表題目:論文紹介"Realizing Expressions of Doubt in Collaborative Dialogues"
発表概要:協調的な対話の場面において,双方の思い違いにより衝突が発生することがある. この衝突を解消するための一つの方法として,疑い表現を用いて双方が歩み寄る方法が考えられる. 本発表では,まずコーパスから疑い表現を抽出することを目的とする論文を紹介する. 今回紹介する論文では,著者らは聞き手の考えと実際に表現した文章の側面に着目した素性によって疑い表現を分類し、また素性について妥当性の評価を行う. 最後に論文紹介のまとめと自分の研究との関係についてを述べる.
 
M1 川口 渉 コンピュータ設計学
発表題目:論文紹介"Partial Scan Testing on the Register-Transfer Level"
発表概要:一般に順序回路に対するテスト生成には,膨大な時間を必要とする.この問題に対する解決法として,テスト容易化設計法であるスキャン設計が広く用いられてきた.しかし,ゲートレベルでのスキャン設計には,面積オーバーヘッドが大きく、回路の性能劣化といった問題がある。さらに、十分な故障検出率を得るために、スキャンフリップフロップに置き換える最小個のフリップフロップを置き換えることも難しい。本論文では、この問題を解決するためレジスタ転送レベルの設計情報を用いたスキャン設計法を提案する。実験結果より、提案法はゲートレベルでスキャン設計を行う場合と比較して、高い故障検出率を得ることができることを示す。さらに、面積オーバーヘッドを小さくできる場合があることを示す。
 

会場: L3

司会:神原助手
M1 木内 千絵 音情報処理学
発表題目:空間的サブトラクションアレーを用いた非定常雑音下でのハンズフリー音声認識の性能調査
発表概要:実環境において雑音に頑健なハンズフリー音声認識を実現するため,本研究では空間的サブトラクションアレーによる雑音抑圧手法を提案している.本手法は,ユーザ音声を強調する主パスと雑音を推定する参照パスから成り,主パスから参照パスを減算することで雑音抑圧を行う.本手法を定常雑音に対して評価した場合,認識精度が向上したといった結果が報告されている.しかし,実環境では非定常雑音も多く存在する.そこで本発表では,本手法を非定常雑音に対して評価した結果を報告し,今後の研究方針についても述べる.
 
M1 北村 任宏 音情報処理学
発表題目:実環境音声対話システムにおけるタスク依存言語モデルを用いた対話戦略の検討
発表概要:音声情報案内システム「たけまるくん」は一問一答形式で応答するシステムである。「生駒市北コミュニティセンターISTAはばたき」に設置され、館内情報などを一問一答形式で応答し、柔軟なインタフェースとして親しまれている。しかし、例えば「生駒駅の行き方は?」という一般的な質問に対して「バスをご利用ください。」と答えられるが、システムの応答に対して「いくら?」といった追加的な発話に対して、何についての値段を聞かれているかシステムは判断できず、的確な応答ができないことがある。そこで通常の言語モデルに加え、それぞれのタスクに応じた言語モデルを用意し、タスクごとに切り替えることで、ユーザーに自由な発話を許しつつ、特定のタスクに対してより詳細な対話を行えるのではないかと考える。本発表ではその手法に関する論文「LANGUAGE MODEL SWITCHING BASEDE ON TOPIC DETECTION FOR DIALOG SPEECH RECOGNITION」を紹介し、自分の研究との関連と今後の方針を述べる。
 
M1 木下 隆正 ロボティクス
発表題目:ヒューマノイドロボットの動作計画に関する研究
発表概要:近年ヒューマノイドロボットを用いたモーションプランニングに関する研究が盛んに行なわれているが,実環境中では各関節のモータートルク制御や安定化制御などのハードウエア的制約が多くさまざまな問題があり,また,アニメーションのヒューマノイドロボットに関する研究では,複雑な移動や動作が行えるが,そこで用いる手法をそのまま実環境へ適応することができない. 本発表ではその実環境中とアニメーションのヒューマノイドロボットの技術的要素,手順,現状での問題点を示すとともに,今後の研究方針について述べる.
 
M1 木村 隆洋 ソフトウェア工学
発表題目:<題目>論文紹介"Quality-driven software re-engineering"(The Journal of Systems and Software 66 (2003) p.225-p.239)
発表概要:<概要>software re-engineeringとは、レガシーシステムを新システムへ再構築することで、昔からソフトウェア開発業界において重要視されてきた。software re-engineeringを行うにあたっては、「移植後のシステムはオリジナルのシステムよりも高パフォーマンスでなくてはならない」というような、非機能的要求による制約を受けることが多い。今回紹介する論文では、非機能的要求のうち保守性とパフォーマンスを対象とし、これらの要求を満たす形でsoftware re-engineeringを行うことを支援するフレームワークを提案している。また、今後の方針についても述べる。
 
M1 木元 宏昭 情報コミュニケーション
発表題目:<題目>ISM機器による雑音干渉の除去に関する研究
発表概要:<概要>近年高速化するネットワーク環境にあわせて、高速な通信のできる無線LANが普及してきている。しかし、現在最も普及している無線LANの規格で使用されている帯域は、医療機器に代表されるISM機器や、電子レンジからの漏れ電磁により影響を受けてしまう。そのためISM機器使用時には通信のスループットが著しく低下してしまう。本研究では干渉を除去するアルゴリズムを用いて、ISM機器からの干渉に対する有効性を確認する。