コンピュータシステムは現代の情報社会に広く浸透している。通常のコンピュータの他、様々な電子機器システムにコンピュータが組込まれる組込みシステム(Embedded System) が広く使われている。半導体技術の進歩により、組込みシステムは、マイクロプロセッサ、メモリ、各種専用回路を一つのチップ上に集積したシステムオンチップ(System-on-a-Chip, システムLSI)として実現されている。 本講では、このようなコンピュータやシステムオンチップをどのように設計するのか、また設計されたコンピュータやシステムオンチップが正しく動作するかをどのようにテストするかについて講述する。具体的には、以下の内容を講義する。

(1)コンピュータの設計とテスト
1. コンピュータの原理
2. ゲート論理、レジスタ転送論理
3. 演算部、制御部の設計
4. コンピュータの設計
5. 故障モデル、テスト、テスト生成、故障シミュレーション
6. テスト容易化設計、組込み自己テスト
(2)システムオンチップの設計とテスト
1. システムオンチップ、システムLSI、組込みシステム
2. ハードウエア/ソフトウエア協調設計
3. コアの設計、高位合成、CAD
4. システムオンチップのテストアーキテクチャ

特になし:資料を配付

藤原秀雄、コンピュータの設計とテスト、工学図書、1990年
藤原秀雄、コンピュータ設計概論、工学図書、1998年
S.G.Shiva, Computer Design and Architecture, Marcel Dekker, Inc., 2000.
S. Mourad, Y. Zorian, Principles of Testing Electronic Systems,
John Wiley & Sons, Inc., 2000.

必ずしも先修条件ではないが、論理回路に関する基礎知識 

成績評価は、授業の出席(20%)、レポート(30%)、及び試験(50%)によって行う。