コンピュータなどの情報システムの基本部分はLSIとして実現されており、その仕組みや設計手法は情報技術者に必要な基本的な知識である。また、高性能な論理合成ツールが利用可能な今日でも、質の良いLSIを設計するにはLSIの設計手法に関する基礎知識が不可欠である。本講義では、LSIの仕組みと物理的な実現について簡単に解説した後、LSIの設計手法に関して、主に論理レベルとアルゴリズムレベルの観点からの解説を行う。
具体的には,以下の内容を講義する。
1. LSIの仕組みとその設計環境
2. 論理関数とその表現方法
3. 二段論理回路の簡単化
4. 演算回路の設計
5. 順序回路の設計
6. 順序回路の最適化
7. 遅延と非同期動作
8. 多段論理回路の簡単化
9. テクノロジーマッピング
10. テスト生成
11. ハードウェアの設計検証
12. EXOR、PLA、FPGA等を用いた設計
13. ハードウェア記述言語による設計
14. パイプラインプロセッサの設計
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1.笹尾 勤:論理設計―スイッチング回路理論 (第2版)、近代科学社、1998
(ISBN:4764902672)
2.Gary D. Hachtel and Fabio Somenzi: Logic Synthesis and Verification Algorithms, Kluwer Academic Publishers, 1996 (ISBN:0792397460).
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(必ずしも先修条件ではない)
二進数とその演算、論理演算とブール代数、グラフ表現
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成績評価は、出席状況(15%)、レポート(25%)、および試験(60%)とで総合評価を行う。
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