ゼミナール発表

日時: 12月9日(火) 2限(11:00-12:30)


会場: L2

司会: 中西 正樹 助手
宮本  剛 情報科学センター 砂原 秀樹
発表題目:論文紹介 "snort view: NIDSの誤検知判別を目的とした視覚化システム"
大野一広、高田哲司、小池英樹
情報処理学会論文誌 vol.44 No.11 (2003年11月号) pp.2757-2766
発表概要:現在、インターネットがインフラと化し、高い信頼性と安全性が 求められている。そして、それを実現を助ける手法の一つとして、 IDS(Intrusion Detection System)が挙げられる。
しかし、対象となるネットワークの形態やIDS利用者のスキルなど 様々な原因から、IDSにも様々な問題が存在する。
その問題の一つである"IDSの誤検知"という問題に関し、IDS警告 メッセージ等を視覚化することによって、その発見を容易にする 提案をしている論文を紹介する。
 
村上 弘 ソフトウェア工学 松本 健一
発表題目:論文紹介"Software Process Improvement Problems in Twelve Software Companies"(Empirical Software Engineering8,pp7-42,2003.)
発表概要:ソフトウェアの品質に問題があった場合、広範囲に影響が及ぶことが懸念されている。そのため、ソフトウェアプロセス改善(Software Process Improvement)が注目され、そのモデルとして多くの企業においてCMM(Capability Maturity Model)が使われている。しかし、目標とするCMMレベルのプロセスに起因する原因が体系化されてないため、改善が困難である。そこで本論文では、12のソフトウェア開発企業を調査したデータに基づき、対応分析(Correspondence Analysis)を用いて問題点を分析、分類を行い評価する。
 
山内 寛己 ソフトウェア工学 松本 健一
発表題目:論文紹介“Hiding Program Slices for Software Security ”(Proc. of CGO2003, pp. 325-336)
発表概要:ソフトウェアを生産するために多大なコストをかけられるようになった今日、ソフトウェアの版権侵害を防止する技術の発達はソフトウェア産業のために重要である。 本論文では、無許可なソフトウェアのコピーの作成を防ぐための新たな手法を提案する。そして、実際に使用されているソフトウェアに適用し評価する。
 
山崎 那由太 情報コミュニケーション 山本 平一
発表題目:<題目>
発表概要:<概要>
 
山田 洋平 言語設計学 渡邉 勝正
発表題目:論文紹介 `Active Software' (Robert Laddaga, In Self-Adaptive Software, First International Workshop, IWSAS 2000, LNCS 1936, Springer, 2000, pp. 11-19)
発表概要:ソフトウェア工学が今後20年に渡って直面する問題として、複雑さの増加と頑強さの不足が挙げられる. これに対して古い方法は不十分である。 オブジェクト指向、サーバクライアント方式、ミドルウェア、分散計算などの手法があり、 技術の改良はこれからも可能であるが、今後の課題に対しては不十分である. そのため、新しいアプローチ「アクティブソフトウェア」を提唱している. このアプローチのテーマは「ソフトウェアが自身の頑強さと複雑さの管理に責任を持つ」事である. これを実現するための技術として、自己適応型ソフトウェア、話し合いによる調整、寛容なソフトウェア、物理的な相互作用を持つソフトウェアについて説明する.
 

会場: L3

司会: 島 和之 助手
毛利 寿志 情報基礎学 関 浩之
発表題目:信用管理のためのポリシ記述言語に関する文献調査
発表概要:ユビキタス環境の計算機システムでは、不特定多数のユーザに対して開かれたサービスの提供が必要となる。しかし、ユーザアカウント登録とパスワード認証、アクセス制御リスト(ACL)に基づくアクセス制御といった従来の方式では、不特定多数のユーザに対するシステム管理ができない。そこで、信頼関係を管理するためのポリシ記述言語とそれに基づく信用管理(Trust Management)システムが提案されている。発表では、過去の関連研究としてポリシ記述言語であるPolicyMaker,TPLを紹介するとともに今後の研究課題について述べる。
 
望月 有人 像情報処理学 千原 國宏
発表題目:サーベイ"ブラウジングのためのWeb視覚化"
発表概要:今日のWebブラウザはWebの草創期に比べ,多くの機能が付加され巨大なソフトウェアとなっている.しかし,ブラウザのタブブラウザ化や,MacromediaのFlashなどのプラグインなど,ブラウザの利便性や表現力を高めようという動きは未だに活発である.  ブラウザの利便性を向上させるための研究は多く行われているが,本稿では,特に視覚化技術を用いたブラウジング支援をテーマに行ったサーベイを報告する.サーベイの目的は,古くから行われてきている人間の視覚特性に関する研究の,視覚化によるブラウジング支援へ応用する可能性とその適用範囲を探ることである.なお,Webとは直接関係無いがWebと同様のデータ構造を持つデータを対象とした視覚化やナビゲーション支援のための技法も含めてサーベイを行った.
 
本屋敷 尚吾 像情報処理学 千原 國宏
発表題目:<題目>論文紹介"Arbor3D:an interactive environment for examining phylogenetic and taxonomic trees in multiple dimensions"
発表概要:<概要>生物の進化の関係を分析する際に、データを木構造として表現する手法が一般的に用いられている。しかし、これらのデータはとても膨大でかつ多次元であるため、1つのスクリーンで表すことが困難であり、データ全体を閲覧するのにスクロールなどの分析時に無用な操作が目立つ。本論文では、3D没入環境において木構造をもつ多次元データを可視化し、インタラクションを行う環境を実装するにあたっての技術について述べる。
 
山崎 隆一 像情報処理学 千原 國宏
発表題目:論文紹介"Robust Scene Reconstruction from an Omnidirectional Vision System"
発表概要:全方位画像センサを用いた環境のロバストな立体化手法の技術について述べる。
 
山田 真士 音情報処理学 鹿野 清宏
発表題目:統計的言語モデルを用いた公共音声情報案内システムにおける対話管理
発表概要:近年の音声認識技術は向上してきたが,実環境下で有用な音声対話システムは希である.実用化を目的とした音声対話システムの研究・開発には一般ユーザによる実環境下での記録データに基づく分析が不可欠である.N-gram言語モデルを用いた対話管理機能を有する音声情報案内システム「たけまるくん」によって得られた実環境データより対話履歴を利用した応答,繰り返し発話や聞き返しに対する対応の必要性を確認した.これらの問題を実環境データと共に検証し,今後の研究方針を報告する.
 
與口 悠一 自然言語処理学 松本 裕治
発表題目:自然言語を知識として用いた対話システム
発表概要:対話システムが今まで研究されてきたが、それらは均質なデータ構造が存在するようなドメインしか扱われていない。さまざなドメインを扱えるシステムを考えるには自然言語の文を知識源として扱えるようにすることが不可欠であると考える。本発表では研究の方針を説明し、現在作成中のシステムの誤り分析を報告する。