ゼミナール発表

日時: 11月25日(火) 3限(13:30-15:00)


会場: L2

司会: 久米 出 助手
曽我 直樹 情報科学センター 砂原 秀樹
発表題目:論文紹介"モバイルエージェントを用いたセンサネットワーク向けフ レームワーク"
発表概要:センサネットワークの管理・運用のためのミドルウェアを提案する。 提案手法を用いることにより、モバイルエージェントのコンピュータ間 移動性を通して、ミドルウェアの機能を変更・拡張することが可能になり、その 際に各コンポーネントに対して統一されたインターフェースを規定することによ り、他の階層への影響を最小化することができる。本発表では、本論文を通じ、今後の研究方針について述べる。
 
高岡 豊 ロボティクス 小笠原 司
発表題目:ヒューマノイドロボットのナビゲーションのためのステレオカメラを用いた三次元マップ生成
発表概要:実環境を理解し行動する自律型ヒューマノイドを実現するためには,広範囲なシーンの三次元的認識が必要不可欠である. しかし未知環境を移動する場合, センサからは局所的な三次元情報しか得られず大域的な行動生成 ができない.そこで本研究では,ステレオカメラによる距離画像とジャイロによる位置姿勢データにより, 広範囲な実環境 の三次元マップを生成するシステムを提案する.このシステムは,任意の視点における複数の距離画像をノイズ処理し データを簡単化した後,ジャイロによる位置姿勢データを参照することにより各距離画像を張り合わせ,三次元マップ を生成する.今回の発表では,本提案システムの概要と研究進捗,今後の課題について述べる.
 
高橋 雄三 応用システム科学 杉本 謙二
発表題目:論文紹介″非線形Receding Horizon制御の計算方法について″
発表概要:Receding Horizon(RH)制御とは各サンプル時刻において有限時間未来を予測し,応答を最適化する制御系設計手法である.この手法は実時間で繰り返し非線形計画問題を解く事となり計算量が多くなる.よってサンプル時刻が長い制御対象の上で用いられて来たが,近年における計算機の高速化や,高速アルゴリズムの開発を背景にサンプル時刻が短い制御対象,更に制御系設計が困難である非線形制御対象へ応用の範囲が拡げられている.非線形RH制御の課題には,大別して閉ループ系の解析と実時間高速アルゴリズムが挙げられるが,ここでは機械系等への応用を目指し,大塚によって開発された実時間高速アルゴリズムについて紹介する.
 
武内 隆 ロボティクス 小笠原 司
発表題目:ヒューマノイドにおける3次元障害物回避に関する研究
発表概要:ヒューマノイドロボットが目標地点まで移動する際や作業を行なう際において、障害物回避計画問題があげられる。ロボット自身がマップを持っていた場合でも、その状況により障害物の場所の変化や急な外乱が考えられる。これらに対する回避行動のパターンとして、ヒューマノイドの利点をいかした障害物回避が望まれている。本研究では、人間の障害物回避をモーションキャプチャにより取得し、ロボットに適用させることを目標とする。今回の発表では、本提案システムの概要と、モーションキャプチャによる人間の行動例、今後の課題について述べる。
 
田中 政輝 システム制御・管理 西谷 紘一
発表題目:<題目>
発表概要:<概要>
 
谷川 尚也 情報コミュニケーション 山本 平一
発表題目:<題目>CDMA衛星移動体通信における復号符号による同期方式
発表概要:<概要>TDMA衛星通信の同期捕捉高速化のために研究された復号符号について、その高速性をいかし、広域・大容量CDMA移動通信の拡散符号としての利用法についての検討を行なった。しかし復号符号をそのまま用いた場合相関特性として劣悪な値を示した。一方、復号符号の合成法の検討を行なったところ合成の形式を変えることで非常に良好な結果を得ることができた。そこで復号符合をプリアンブルとして同期に用い、拡散はその形式を少し変えることで高速同期特性と拡散符合の相関特性をともに満たすことに成功した。 さらに新しい合成符合の性質についても単純な規則性を発見したのでそれについても述べる。
 

会場: L3

司会: 上野 敦志 助手
醤野 和博 言語科学 鹿野 清宏
発表題目:自然対話DBを使用した話し言葉音声の分析に向けて
発表概要:発話者の感情や意図,態度などさまざまな情報が含まれている自然な音声の合成を目標として 実際に執りかかってみたが,いくつかの問題が明らかになった.今後の研究方針として,この問題点のうち, 自然に発話された音声から感性(感情,意図,態度)に関する情報を抽出し,絵文字などを利用した ラベル付与を目標とする.
 
白石 貴之 ソフトウェア基礎学 伊藤 実
発表題目:時間制約付き複数目的地巡回を支援する観光のためのパーソナルナビゲーションシステムについての研究
発表概要: パーソナルナビゲーションシステムとは携帯端末などを用いて、個人の移動について時間や経路の案内を行なうシステムである。本発表では研究グループにより開発された、携帯端末から利用可能な時間制約のある複数目的地巡回を行なう経路を案内を行なうパーソナルナビゲーションシステムについて発表し、また今後の方針についても述べる。
 
竹内 茂樹 インターネット工学 山口 英
発表題目:DCCPの性能評価
 近年、ストリーミングオーディオやIP電話などの、いわゆるディレイに敏感でかつリアルタイム性の求められるアプリケーションが普及してきている。これらのアプリケーションの多くは、トランスポート層のプロトコルとしてUDPを用いている。しかし、UDPにはデータフローの輻輳制御の機構が無いため、アプリケーション独自の実装によるか、あるいは輻輳制御を行っていないのが現状である。このようなアプリケーションが輻輳制御をしないまま増大すると、やがてインターネットは輻輳崩壊(Congestion Collapse)を起こす可能性がある。  ここで私は、DCCP(Datagram Congestion Control Protocol)に着目した。このプロトコルはトランスポート層のプロトコルであり、シンプルな設計の中に輻輳制御の機能だけを組み込んだ仕様になっている。つまり、上で挙げたアプリケーションが使うプロトコルとして非常に都合が良いわけである。  そこで本研究では、DCCPが既存のプロトコルと比べてどこまで性能的に優れているのか、比較・評価する。これにより実用性を示し、実際にDCCPを組み込んだアプリケーションの検討を行いたいと考えている。  本発表では、このプロトコルの設計について述べられた論文から、その意義と利点を述べ、私の今後の研究計画について述べる。
 
武田 直之 像情報処理学 千原 國宏
発表題目:論文紹介"Testbed Evaluation of Virtual Environment Interaction Techniques"
発表概要:没入型仮想環境アプリケーションが複雑になるに従い, 仮想環境でのインタラクション技術の重要性と,それらを十分に 理解する必要性が高まってきている. とりわけ,インタラクション設計者においては, 3次元インタラクション技術の選択に関するガイドラインが必要である. 本論文では,仮想環境におけるインタラクション技術の評価のために 系統的なアプローチとしてtestbed evaluationを提案している. 本発表では,論文中で行なわれているSelection / Manipulation技術についての 評価実験とその結果,考察を紹介する.
 
竹苗 浩司 音情報処理学 鹿野 清宏
発表題目:雑音環境下におけるNAM(Non-AudibleMurmur)認識の頑健性の評価
発表概要:NAM認識とは声帯を振動させないささやき声の体内伝導音を用いて音声認識を行う手法である。専用のNAMマイクロホンを用いて体表から直接信号を採取するため、空気中を伝播したあとの音声を認識対象とする従来の音声認識に比べ、雑音に対して頑健であると考えられる。本研究では、雑音環境下でのNAM認識の有効性について検証した後、認識精度を向上させるためにNAM認識に必要な雑音除去についての検討を行う。
 
玉森 彩弥香 自然言語処理学 松本 裕治
発表題目:MEDLINEアブストラクトからの肝炎検査項目に関する情報抽出の試み
発表概要:研究の最終的な目標は、医生物学文献データベースであるMEDLINEのアブストラクトから、肝炎に関する検査項目値と、症状・別の検査項目値との因果関係を抽出することである。そのためには、検査項目値の変化等がどのように論文内で表現されているかが重要であると考え、構文解析等の手法を用いて、肝炎の検査項目に関する表現の抽出を試みた。今回の発表では、その途中経過を報告する。