ゼミナール発表

日時: 10月4日(金)、3限 (13:30-15:00)


L1:横矢研、進行係:神原誠之

0151024 岡根慎治 千原國宏、横矢直和、眞鍋佳嗣
発表題目:<題目> 不規則点群の周波数解析
発表概要:<概要> 近年三次元形状計測装置により物体の形状を高精度に計測することが可能となった。 これらから三次元点群の形で物体表面の形状を得ることができ、 従来は主にポリゴンモデルを用いたサーフェスレンダリングによって可視化が行われて来た。 しかし、点の数が多くなるとポリゴンモデルの生成が高コストとなるため、 ポイントレンダリングなどの非サーフェスレンダリングが注目されている。 ポイントレンダリングをおこなう際には、点密度が一様であることが望ましいが、 三次元形状計測装置から得られる点群データは、物体の形状や計測位置によっては、 一般にえられる点の並びが不規則であり、また計測ノイズが混入することがあるために、 単純なポイントレンダリングには適さない。また、異なる計測装置での計測結果を統合した、 異なる解像度の点群が混在するデータもポイントレンダリングには適さない。そこで本研究では、 これらの点群データにたいし、リサンプリングと周波数解析を施すことによって、 ノイズに強く形状操作も可能な新たな点群モデルを構築することを目指す。
0151026 奥野敏明 木戸出正繼、横矢直和、河野恭之
発表題目:車載ステレオカメラによる夜間の車両走行状況の認識
発表概要:現在車両認識に関する研究はさまざまなものがなされていますが、夜間についていかに自車両付近の車やバイクなどを認識するかという研究は、ほとんどなされていません。そこで、本研究では車載のステレオカメラを用いて、夜間の道路走行時における自車両付近の車両走行状況の認識を目指しており、今回その一手法を提案します。具体的には、付近の車両の位置や速度の計測、またその車両のおおよその大きさの推測までを本研究の目標としており、実験データの解析結果や今後の改善点について述べる。
0151032 加藤秀和 鹿野清宏、横矢直和、猿渡洋
発表題目:自動読唇における分析フレーム間隔と特徴量抽出の検討
発表概要:発話画像を分析して機械に発話内容を認識させる自動読唇は、音声認識性能向上のための手法として有用でありこれまで多くの研究が行われているが、未だ十分な性能が報告されておらず性能改善が望まれている。自動読唇の性能を左右する要因として、音声認識と同様に分析フレーム間隔と特徴量が考えられる。本発表では,分析フレーム間隔と認識性能の関連に関する調査結果を報告する.また、有効な特徴量を得るための唇輪郭抽出法について検討する。
0151041 児玉浩卓 小笠原司、横矢直和、松本吉央
発表題目:手動作による非接触三次元形状操作インタフェース
発表概要:既存の三次元形状操作システムにおいて, 従来のポインティングデバイスでは三次元形状 の入力・変形が困難である. 本研究では任意の手形状をビジョンベースかつリアルタイム で推定し, それを用いた直接的かつ直感的な三次元形状操作のインタフェースを提案する . 本発表では複数のカメラから得られた画像よりマーキングした特徴を抽出し, それらの 三次元位置を求めることで平面の位置を決定した簡単なインタフェースの実装, 及び手の 形状推定の手法について述べる.

L2:関研、進行係:新田直也

0151072 長井則和 山本平一、関浩之、岡田実
発表題目:空間内挿型時変動補償による地上波ディジタル放送の高速移動受信特性改善に関する研究
発表概要:2003年から放送が開始される地上波ディジタル放送では、無線伝送方式として OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing) が採用されている。 OFDMは、遅延波による周波数選択性フェージングに強い一方、フェージングによる振幅の低下および高速移動受信時の伝搬路の時変動に弱く、特に伝搬路の時変動への対策が重要な課題となっている。 これまでに、OFDM高速移動受信時の伝搬路の時変動を補償する手法として、空間内挿という処理を用いることでドップラー周波数シフトを抑制する手法が提案されている。 本発表では、まず伝搬実験を行い、これまで示されていなかった空間内挿型補償手法の実環境での有効性を明らかにする。さらに、空間内挿型の補償手法にDFT (Discrete Fourier Transform) 前合成空間ダイバーシチという手法を適用し、復調処理の計算量を抑えつつ、伝搬路時変動およびフェージングによる振幅変動を同時に補償する新たな方式を提案し、計算機シミュレーションによりその有効性を示す。
0151088 広瀬依子 渡邉勝正、関浩之、木村晋二
発表題目:分散環境における重み付き経路探索問題について
発表概要:経路探索問題を解くために多くのアルゴリズムが提案されている。これらのアルゴリズムではグラフの全容が明らかな場合経路探索を行うことができるが、例えば、各ノードが接続関係にあるノードのデータしか分からない場合、経路探索を行うことができない。その例として分散環境に措けるジョブの効率的な並列分散処理があげられる。そこで、このような場合における経路探索を行うアルゴリズムを提案する。
0151108 森下真秀 渡邉勝正、関浩之
発表題目: 可逆有限オートマトンの拡張による 混合状態量子有限オートマトンの表現能力の考察
発表概要: 状態遷移関数を複数用意し、確率を導入してそれらを選択するような 可逆有限オートマトンを拡張した計算モデルを考える。 この計算モデルは、混合状態を取り扱う一方向量子有限オートマトンの 特別な場合として見ることができる。 そこで、一方向量子有限オートマトンでは7/9以上の確率で認識できないが、 提案モデルでは7/9以上の確率で認識できる言語が存在することを示す。

L3:杉本研、進行係:佐藤淳

0151076 長沼譲 西谷紘一、杉本謙二、山下裕
発表題目:ロボットアームにおける摩擦ダイナミクスに対する適応制御
発表概要:本研究室では双腕ロボットアームによる把持物体の操りについて研究しており、 これまで協調制御則の設計が行われてきた。しかし、実機への適用の際、関節間に存在する摩擦力など、必ずしも正確に得ることができない動特性(ロボットの不確定性)が問題となり、滑らかな制御が困難となっている。本研究では、この問題に対し適応制御を用いることで、モデルを構成する物理パラメータが未知な場合でも安定な制御を実現することを目標とする。発表では今回用いる摩擦モデルを紹介し、それを用いたロボットアームの1関節に対する適応制御則の設計法を示す。また、数値シミュレーションによりその有効性を示す。
0151119 山本寛子 西谷紘一、杉本謙二、山下裕
発表題目:非ホロノミックハミルトニアンシステムの非特異値指数安定制御
発表概要:非ホロノミックハミルトニアンシステムは車輪や宇宙ロボットなど のシステムがあり、その制御方法は様々だが、入力が無限大に発散する特異点が存在することから指数安定にすることが困難だった。今回の発表では、参考とした基本的な手法を紹介することから始め、それの問題点とその解決方法をのべる。
0151012 岩間博哉 小笠原司、石井信、松本吉央
発表題目:歩行運動における足指の機能の解明
発表概要:近年、様々な高性能の二足歩行ロボットが開発されている。しかし、それらの足の形に注目してみるといわゆる一枚板が多く、人間が進化の中で得た足の形が反映されているものは少ない。そこで本研究では、人間らしい歩行に関与していると予想される足指の機能を解明するため、装着型の足裏圧力分布計測センサを開発し、足指に複数の条件を課して歩行実験を行った。また、得られたデータを解析することで、歩行運動における足指の役割について検討した。

P1+P2:木戸出研、進行係:浮田宗伯

0151082 早川充洋 石井信、木戸出正継、柴田智広
発表題目:マルチエージェント系における情動機能の発現
発表概要:本研究では、情動を機能面から定義し、モデル化を行ない、マルチエージェント系におけるそのような機能としての情動の発現と、その振舞いについての考察を行なう。情動のモデル化には、強化学習と進化的計算手法を利用する。本研究で仮定する情動の機能と、そのモデル化、それを用いた簡単なシミュレーションの結果について発表する。
0151084 雛元洋一 鹿野清宏、木戸出正継、猿渡洋
発表題目:音場制御とマイクロホンアレーを用いたバージインフリー音声対話システム用インタフェース
発表概要:音声対話システムでは,ユーザの入力音声にシステムからの 応答音声(バージイン音)が混入して音声認識誤りを引き起こす.これ は,一般に,音響エコーキャンセラによって低減される.しかし,音響 エコーキャンセラでは伝達系が変動した場合,バージイン音の低減精度 が大きく劣化する.そこで,この問題を解決するために,我々は複数の スピーカを用いて音場を制御するバージインフリー音声対話システムを 提案している.本研究では,さらにこのシステムにおいてユーザ音声収録用 にマイクロホンアレーを用いることで,前回提案した手法のスピーカ数を削減 し,より伝達系変動に頑健な音声対話システム用インタフェースを実現すること を目指す.
0151085 兵清弘 植村俊亮、木戸出正継、砂原秀樹、吉川正俊
発表題目:ウェアラブル環境におけるMPEG-7出版に基づく映像検索システム
発表概要:ウェアラブルコンピュータを用いることで,利用者は日常生活での 様々な情報を意識することなく取得することができるようになる.なかでもウェ アラブルカメラで取得した映像は日常生活全ての映像でもあり様々な応用が考 えられる.しかしながらそのようにして取得した映像は,従来の映像とは異な る特徴を持つため,特徴量抽出に基づく映像処理手法を適用するには膨大な時 間がかかる.そこで本研究では,ウェアラブルカメラ映像を,GPSデータやデ ジタルコンパスによるデータ,音声によるアノテーション,またある時刻に取 得したテキストデータなどの情報を利用して検索する手法を提案する.これら の情報を利用することにより,その時の利用者の状況(コンテキスト)をある程 度考慮に入れた映像検索が可能となる.さらに検索結果の映像に対して同時に MPEG-7インスタンスを自動で出力することにより,検索結果の映像の二次利用 も容易になる.
0151096 前田英俊 小笠原司、木戸出正継、松本吉央
発表題目:<題目>館内案内ロボットの遠隔監視システム
発表概要:<概要>  情報通信技術やコンピュータネットワーク技術の進展により従来より離れた ところに配置したロボットの監視操作を可能としている。このことは、製造業 向けなど特殊環境に限定されがちだったロボットの適用分野の拡大を図れるだ けでなく、文字・音声・画像といったマルチメディア情報がメインのネットワ ークや情報端末に物理的な相互作用を伝達するという付加価値を増大させる利 点が期待できる。そこで、本研究室で研究している館内案内用の自律移動ロボ ットに対して遠隔より監視、操作できるシステムを提案する。