ゼミナール発表

日時: 10/4(木)2限(11:00-12:30)


L1: 千原研,進行係: 金谷一朗

0051032  窪島智子   石井信,千原國宏
発表題目:<題目> 興奮性と抑制性入力下におけるHodgkin-Huxleyニューロンモデルの 単一スパイク応答
発表概要:<概要> 大脳皮質の神経細胞は、多くの興奮性と抑制性の入力を受けている. 本研究では、Hodgkin-Huxleyニューロンモデルを用い、興奮性と抑 制性入力の強さを変化させた場合の、単一スパイクがもたらす膜電位 (単一スパイク応答)と、発火状態の変化をシミュレーション 実験により調べた.この結果から、興奮性と抑制性の入力バランスに よる、単一神経細胞の情報処理機能の変化について考察する.
0051022  海部 陸   横矢直和,千原國宏
発表題目:<題目>局所的に細密なデータ構造を持つ陰関数表現を用いた没入型仮想彫刻モデラ
発表概要:<概要>仮想彫刻モデラにおいて、形状の部分的な拡大表示を行い、そこにより細かな変形を加えるということができれば、表現力を高めることができると考えられる。しかし、従来の仮想彫刻モデラで一般的に用いられているボクセル表現やパラメトリック表現では、それを実現しようとすると、特別な変換処理が必要となり、形状データが増加してしまうという問題がある。本モデラでは、局所的に細密なデータ構造を持つ陰関数表現を用いることにより、変形個所以外の形状データを増やすことなく、形状の部分的な拡大表示を行い、そこにより細かな変形を加えることが可能である。
0051116  山本光重   横矢直和,千原國宏
発表題目:IBRによる描画を利用した花火演出支援システム
発表概要:従来、花火ショーの演出では、打ち上げ時間や位置などの決定すべき要素が多いにも関わらず、演出結果の視覚的な確認ができず、作業を円滑に行うことが困難であった。そこで本研究では、効率的な作業を実現するための花火演出支援システムを提案する。ユーザは打ち上げ位置、花火の種類、打ち上げ時間、音楽といった情報を入力する。入力データはIBRの手法を用いて可視化され、演出家は効率的に作業を進めることが可能となる。

L2: 松本(健)研,進行係: 門田暁人

0051057  田中 洋   松本健一,関浩之
発表題目: 設計理由を視覚化する概念設計支援システム
発表概要: 実務における概念設計プロセスを観察すると,設計の目的に基づく 製品要求・要求機能の詳細化および実体化と,製品の挙動や周辺状 況および利用方法を示すシナリオの詳細化とが並行しておこなわれ ていることがわかる. しかし既存の設計支援研究には,これら二つのプロセスを統合的に 支援するものはほとんどみられない. 本研究では,シナリオを含む設計情報の外在化,構造化,抽出およ び視覚化によって,概念設計を効率的に進める方法論を提案する. そして,方法論を検証するためにプロトタイプシステムを構築し, ケーススタディーによってその有効性を示す.
0051017  岡 博文   関浩之,松本健一,楫勇一
発表題目:大学における講義評価のための匿名アンケートシステムについて
発表概要:大学における講義評価アンケートシステムの設計および試作を行う。アンケートシステムは、近年さかんに研究されている電子投票方式の一種と考えられる。電子投票方式については数多くの方式が提案されているが、それらはかなり複雑であり、必ずしも実装に適しているとはいえない。また、講義評価アンケートでは、通常の電子投票とは少し異なる性質が要求されるため、従来の方式をそのまま採用することは困難である。そこで本研究では, 大学における講義評価に特化することで、実装に適したアンケートシステムの設計と試作を行う。今回の発表では主として、設計したプロトコルの説明とその安全性について説明する。
0051025  加茂史子   西谷紘一,松本健一,山下裕
発表題目:簡易脳波計を用いたプラントオペレータの思考状態の推定
発表概要:プラントオペレーションは、人間にとって高い緊張状態での問題解決が強いられる作業であり、オペレータの状態に合わせた運転支援システムが求められている。そこで本研究では、脳波からオペレータの思考状態を推定する手法を提案する。また、都市ガス製造プラントにおいて実際に行なわれている、緊急対応訓練時のオペレータの脳波を測定し、その解析を行なった結果を報告する。

L3: 小山研,進行係: 大竹哲史

0051073  中本義人         山本平一,小山正樹,岡田実
発表題目:分散基地局システムにおける基地局間ベースバンド伝送を可能にする 分散干渉除去方式
発表概要:周波数利用効率の高い高能率移動通信システムとして、分散基地局システムが提案されている.しかし、従来より提案されている分散基地局システムではサービスエリア内に設置された複数の基地局からの受信信号をアナログ信号のまま、無線・光ファイバリンクにより制御局に伝送する必要があり、その実現性に問題があった.そこで無線・光ファイバリンクを用いず、代わりに無線信号を復調後ディジタルデータとして隣接セルに伝送して干渉レプリカを作成して干渉除去を行なう方式を提案する.
0051123  Ignatius Budi Prasetyo  山本平一,小山正樹,岡田実
発表題目:New Adaptive Modulation Scheme with Random FM Compensation Technique
発表概要:近年のデジタル移動通信技術の発展により、多様なマルチメディア情報サービスの需要が高まっている。移動体において、伝搬路状態が常に変動しているため、伝送効率が悪くなる。それを解消するために、既存システムの空間内挿型高速フェージング変動補償と適応変調方式を組合せすることにより高速フェージング環境に強いシステムが実現することができ、伝送特性が改善される。
0051003  井垣 宏         松本健一,小山正樹,飯田元
発表者:井垣 宏 発表題目:“気の利いた”処理を行う秘書エージェントの設計
発表概要:本発表では,スケジュール調整の効率の良い支援を目的とした秘書エージェントシステムの設計に付いて述べる.提案するシステムでは,実際の秘書業務を参考にし,トップダウンにモデル化と設計を行った.これにより,従来の作業の自動化を目的とし,学習や推論といった核となる技術を設計の前提としていたものと比較し(1)実務を直接反映した機能を組み込める,(2)自動化を過度に追及しないので適応のための負担が少ない,といった点で優れており,気の利いた処理を利用者に提供できる.
0051203  松村知子         松本健一,小山正樹,飯田元
発表題目:バグ報告データを利用したプログラムコードの検証支援方法の提案
発表概要:大規模なレガシーソフトウェアの保守における問題点として、プログラムコードが複雑化し、バグが発生しやすくなる。このような複雑なプログラムコードに基づくバグは、再発する可能性が高い。そのため、過去に発生したバグコードを参照することで、新たに修正・追加される保守コードにバグが混入することを防ぐことが可能と考えている。このことから、コーディング工程でコードを検証する際に、バグが混入する可能性があるパターンを自動的に検索するシステムを構築し、より品質の高いソフトウェアを効率よく製造する方法を提案する。

S1/S2: 渡邉研,進行係: 堀山貴史

0051004  池辺貞郎   湊小太郎,渡邉勝正,福田晃
発表題目: メタコンピューティング環境における生物学アプリケーションの高速化
発表概要: ゲノム情報学において, 大量のデータから得られる経験則や,知識をモデル化する ためにプロファイルHMMというモデルが使用される. しかし,膨大なデータベースとプロファイルHMMの間で検索を行うなどの問題は, 一台の計算機で扱うには大きすぎる. そのため本研究では,ネットワークで接続された並列計算機, ワークステーション,データベース等から構成されるメタコンピューティング環境上での 同問題を扱うアプリケーションの効率的な実装を行い,高速化を図る. 本発表では,メタコンピューティングおよび 対象とするアプリケーションの概要と,高速化の実現方法について述べる.
0051087  平尾智也   湊小太郎,渡邉勝正,福田晃
発表題目:コードサイズ縮小を目的としたプロセッサと目的コードの協調生成
発表概要: メモリ容量への制約が厳しい組み込みシステムにおいては, オブジェクトコードを圧縮することが望まれている.
一つのアプリケーションのみが動作する組込みシステムにおいては, アプリケーション内で頻出する命令には短いビット列を,稀に現れる 命令には長いビット列を命令語として割り当てることにより 目的コードを縮小することが可能である.
本研究ではアプリケーションに応じた命令語割り当てを行った 専用プロセッサと目的コードを協調生成するシステムを実装する.
0051103  水原隆道   湊小太郎,渡邉勝正,福田晃
発表題目:FPGAによる細粒度並列化動的計画法専用プロセッサの設計
発表概要: 動的計画法のアルゴリズムは,ゲノム情報学分野などで用いられる相同性検索や 立体構造予測で解析・予測精度向上に有用であるが,計算量が多く現実的ではな い.本研究では,動的計画法を高速に処理するアーキテクチャを設計しFPGA上に 実装する.データフロー処理の要素を取り入れ,高効率の細粒度並列化を行うこ とによって解析分野における高精度化と高速化を図る.本発表では,この専用プ ロセッサの設計と実現方法等について述べる.