ゼミナール講演
日時
平成13年6月6日(水)4限 (15:10 -- 16:40)
場所
L1
名前
柴田 直樹
講演題目
形式的設計検証における論理式の真偽判定
概要
近年,設計されるハードウェアやソフトウェアは複雑化の一途を辿っ ている. そのため,従来行なわれてきたテストによる設計検証が困難になりつつあり, 新たな手法として形式的設計検証が注目されている. 近年,定理証明に基づく形式的設計検証において,整数や実数といった抽象デー タタイプの変数と加減算や大小比較といった演算を含む論理式の真偽判定手続き に帰着して検証を行なう方法が特に注目され,成果を上げて来ている.本講演で は,講演者が行ってきた,形式的設計検証において判定される論理式の真偽判定 の高速化に関する研究を紹介する.
名前
安室 喜弘
講演題目
運動の制約を考慮した手の3次元CGモデリングに関する研究
概要
人の手の動作・形状をCGによってリアルに再現・合成できる手の3 次元モデル を提案する.人の手が潜在的に有する特性に注目し,姿勢・動作設定およびそ の効果的な表現方法について述べ,モデリングを行う.提案したモデリング手 法により,手の合成像作成に必要なパラメータ数を削減し,非常に煩雑とされ る姿勢データシーケンスの作成作業を軽減することや対話的なインタフェース への応用が可能となることをCGアニメーションを用いて示す.
名前
金谷一朗
講演題目
バーチャルヘリテイジのための三次元ビジョン
概要
遺跡は考古学研究において重要な役割を果たすだけでなく,人類共有の資産でもあ る.しかるに,遺跡そのものは発掘直後から経年劣化を免れることは出来ず,その恒 久的保存は極めて困難である.そこで我々は,遺跡の地理情報や三次元形状,表面の 模様などの情報をディジタル化し,バーチャルヘリテイジを構築することにより遺跡 全体を仮想的に保存するための,高効率,高精度な画像計測手法の研究を行ってい る.今回の講演では,長距離,中距離,近距離などの計測レンジに合わせて別種の距 離センサを用い,別々に得られた形状データを計算機上で統合するマルチセンサフ ュージョン法について報告し,実際の遺跡に応用した結果を示す.