ゼミナール発表

日時: 10/13(金)5限


L1 横矢研 (進行責任教官:山澤助手)

9951104 松本文宏 木戸出正継 横矢直和 河野恭之
発表題目: マルチモーダルインターフェースのためのジェスチャと口唇動作の認識
発表概要: これからの優れたインターフェースとは、キーボードやマウスなどの煩雑な操作を省いた音声や身振りなどを組み合わせたマルチモーダルな要素が要求されると考えられる。本研究ではウェブブラウジングを実現することを目的とした入力システムを構築するために音声入力のきっかけとなる喋り出しの検出、および挙手動作の認識を距離動画像を用いて行う方法を検討する。
9951105 松矢明宏 井上克郎 横矢直和 飯田元 松本健一
発表題目:生物・化学実験に適した実験資料閲覧インタフェースの実現
発表概要:生物・化学実験は,数ページに及ぶ実験手順書に基づき実験が進められる.しかし,実験手順書は複雑であり,経験の浅い実験者が理解することは容易ではない.また実験中は危険な薬品,細菌等を両手で扱うため,実験手順書に触れ必要な情報を得ることは困難である.実験中に資料を閲覧でき,実験結果に影響を与えないインタフェースを実現し,実際の実験現場に適用してインタフェースの評価をする事を目標とする.インタフェースは,以下の特徴を持つ. (1)アイカメラとフットペダルを用いることで,手を使わずにページの切り替えや動画再生等を行うことができる(2)実験作業を詳細に説明する文章と動画を提供するため,手順の理解が容易である.
9951039 熊谷建一 鹿野清宏 横矢直和 猿渡洋
発表題目:<題目>バイモーダル音声認識のための統合手法と適応化ストリーム重み推定アルゴリズム
発表概要:<概要>公共の場などの大声で話しづらい状況や,周辺 環境が騒がしいといったような,音声の SNR が低い状況において,有効な 音声認識システムとして,音声だけでなく 唇周辺の動画像を用いたバイモーダル音声認識システムが近年研究されている. そのようなシステムを構築する際に,音声情報と画像情報の統合と,周辺環境に 応じて二つの情報の最適な重みを推定することが重要となる.本発表では, HMM合成を用いた音声と唇の動きのずれを吸収できる統合手法と, GPD アルゴリズムを 用いた適応化ストリーム重み推定アルゴリズムを提案し,その有効性を示す.
9951021 大羽成征 伊藤実 横矢直和 石井信
発表題目:VB法によるベイズ的混合主成分分析
発表概要: 混合主成分分析は、クラスタリングと主成分分析とを統一的に扱う確率モデルである。 これは高次元データ空間における高度な特徴抽出や関数近似機能から、 今後様々な分野への応用につながるツールとして期待される。 本研究では、混合主成分分析にベイズ推定を適用した。
確率モデルのパラメータ推定には、 パラメータの推定値を尤度最大の値とする 最尤推定が用いられることが従来は多かったが、 本研究で用いたベイズ推定は、 パラメータの推定値を値の事後確率分布の形で求めるものである。 ここで得られる事後分布は、 データに基づいて考えられる確からしいモデルの集合(アンサンブル)という意味をもつ。 モデルアンサンブルを扱うことで、 一方では過学習を避けるためのモデル選択の問題が解決され、 もう一方ではモデルに基づくデータ予測の計算の正確さが上がる。 ベイズ推定には積分計算の困難が伴うが、 これは変分法的計算(VB法)(Attias1999)によって回避した。

L2 小笠原研 (進行責任教官:中村助手)

9951083 中村雅也 鹿野清宏 小笠原司 猿渡洋
発表題目:<題目>移動マイクロホンアレーを用いた残響下における音源位置推定
発表概要:<概要>自律移動型案内ロボットにおいて話者の位置認識は必須である.ここで本研究では移動ロボットにおける音声を用いた話者位置推定について検討する.移動ロボットには,単一マイクではなく,マイクロホンアレーを搭載することで,音源位置推定,目的音の強調を行なう.本発表では,残響下において合成開口の原理により音源位置を高精度に推定する手法を提案し,イメージ法を用いた二音源位置推定実験の結果を示す.
9951084 中村泰 伊藤実 小笠原司 石井信
発表題目:<題目>強化学習法の高次元力学システム制御への応用
発表概要:<概要> 強化学習は経験に基づいて自律的に良い行動を学習する機械学習の手法であり、 環境やシステムのダイナミクスなどの先見的な知識がない場合にも適用できる。 そこで強化学習法をロボットの制御則の自動的な獲得に応用する。 しかし、状態空間が連続であり、自由度が多いロボットの制御の獲得に 強化学習を応用するには探索空間が非常に大きく高速なアルゴリズムが必要になる。 本研究では単振子の倒立などに用いられた高速なアルゴリズムを より自由度の多いロボット制御に応用する。
9951042 輿石欣吾 木戸出正継 小笠原司 河野恭之
発表題目:相手の状況に依存して話し掛けるエージェントのための判断基準の考察
発表概要:人と機械が共存する環境では、機械から人に自発的に働きかけてくれる機能を持つことは、望ましいことである。その際に、機械は人の生活を妨げないように働きかけなくてはならない。そのためには、機械が人の行動を理解する事が重要である。本研究では、オフィス環境において人の行動を「忙しい」「忙しくない」という判断基準に基づいて判別し、自発的に人に話し掛けるロボットの構築を目指す。今回はそのための判断基準の考察について発表する。
9951045 小林亮博 木戸出正継 小笠原司 河野恭之
発表題目:<題目>動的環境における複数台ロボットの探索戦略
発表概要:<概要> 従来,オフィス環境でロボットを動作させる研究と複数台のロボットの行動計画を行う研究は別個に行われて来た.オフィス環境で複数台移動ロボットの経路計画を行う場合,環境が動的であることが問題となり,現在の手法では効率良くロボットの経路を計画することは出来ない.ここで言う「動的な環境」とはロボットの行動とは独立に変化する環境を指す.本研究では「環境情報サーバ」を用い複数台のロボットから得られる環境情報を統合し現在の環境状態を推定することにより,動的な環境に対応する.

L3 松本研 (進行責任教官:宮田助手)

9951134 DAO DINH KHA 植村俊亮 松本裕治 吉川正俊
発表題目 : Relative Region Coordinate for XML indexing
発表概要:Nowadays, XML becomes the basis for data interchange on the Internet and many XML indicies have been proposed. Due to the structural relationship among elements in XML documents, if an update changes the length of data of an element then it causes a re-computation of many other elements' coordinates. The re-construction costs much, especially when the update frequency is high. We discuss how to deal with the re-computation by proposing Relative Region Coordinate (RRC), to represent the coordinate of XML elements. RRC express the coordinate of an XML element relatively with its parent's coordinates. In case of update, using RRC we have to re-compute only a portion of coordinates in index file.
9951081 長友健太郎 鹿野清宏 松本裕治 猿渡洋
発表題目:大規模言語モデルを利用した小規模コーパスによるタスク適応言語モデルの構築
発表概要:精度の良い統計的言語モデルの構築には大規模なテキストコーパスが必要であるが、タスクによっては小規模なコーパスしか利用できないことが多い。大規模な別タスクの言語モデルを利用することで、小規模コーパスから質の高い言語モデルを構築する手法を研究している。本発表では、N-gramの確率空間におけるマージ方法について述べる。
9951023 岡充 伊藤実 鹿野清宏 石井信 ★
発表題目:非線形動力学系のオンライン同定
発表概要: 力学系の同定とは、力学系からの観測データのみを用いて、 その力学系を支配する方程式を獲得する問題である。 従来より線形力学系の同定問題は多く研究されてきたが、 非線形力学系の同定に関する研究では複雑な枠組を導入するために 不安定性が指摘されるものが多い。
本研究では、カルマンフィルタによる線形力学系の オンライン状態推定を基本にして、 オンラインEMアルゴリズムにより線形力学系の同定を逐次的に行う。 この手法では線形力学系の同定を基本にしているが、 短時間で線形近似することで非線形力学系の同定を 行っていると見ることができる。
9951012 井上雅史 伊藤実 ☆1 東倉洋一 鹿野清宏 上田修功 ★
発表題目:ラベルなしデータを用いた隠れマルコフモデル学習法の検討
発表概要: 認識モデルを統計的に学習する際に、収集が容易な「ラベル無しデータ」を訓練 デー タに追加してモデルの質を向上させる手法が注目されている。これまでこうした 「ラ ベル無しデータ」の利用は静的データ対象のモデルが中心であった。本研究では 系列 データの認識モデルである隠れマルコフモデルにおいて、「ラベル無しデータ」 の利 用により認識性能を向上させる方法を検討する。

S1/S2 千原研 (進行責任教官:黒田助手)

9951010 伊野智行 小笠原司 千原國宏 今井正和
発表題目:顔と視線方向による電動車椅子の走行支援
発表概要:本研究は、視線と顔の向きを入力インタフェースとした電動車椅子を製作し、搭乗者の操作動作と操作意図の関係を解析することで、電動車椅子の走行支援を行うことを目標としている。
現在までに、視線インタフェースを組み込んだ車椅子を製作し、顔の向いている方向に進む操作方法を実装し、その有効性を確認した。
9951027 貝野彰彦 小笠原司 千原國宏 今井正和
発表題目:触覚提示のための、物体把持動作における触覚受容器刺激パターンの解析
発表概要:近年のVR技術の発達により、リアリティの高い仮想空間は実現され つつある。しかしながら、現時点ではそれらは視覚・聴覚中心のものであり、 よりインタラクティブな仮想空間の実現を目指す上で、新たな感覚である触覚 の提示技術が求められている。 本研究では、VR技術を用いた遠隔操作等における基本的なタスクの一つである物体把持に関し、リアルな触感覚演出のための1ステップとして、実際に物体を把持した際に人が検出している刺激パターンの特徴の解析を行う。具体的には、初期局所滑べりの検出といった人の触覚検出の特徴に着目し、異なる摩擦係数を持った物体に対する物体把持における、内部ひずみ分布のパターンを有限要素法を用いて解析し、その特徴を検証する。
9951204 坪田智子 小笠原司 千原國宏 今井正和
発表題目:ヒューマンインターフェースのためのリアルタイム顔情報計測
発表概要:ヒューマンインターフェースやビジュアルコミュニケーションに おいて、顔から得られる情報は人間の状態を知るための重要な要素である。 しかし、従来のシステム(表情認識システムなど)では、実際にヒューマン インターフェースに用いるには得られる情報量や処理速度の点で問題があった。 本発表では、従来の顔情報計測に関する研究を紹介し問題点を述べるとともに、 非接触型の顔トラッキングシステムを利用したリアルタイムの顔情報計測 システムの概要を説明し、ある限定したシチュエーションの下での計測の様子 とその結果を示す。
9951086 西田統 木戸出正継 千原國宏 河野恭之
発表題目:オフィス環境におけるロボット操作のためのジェスチャ認識
発表概要:オフィス環境において、ロボットに対しての指示をジェスチャによって与え、ロボットを誘導する。環境内に設置したカメラによって環境全体を撮影し、カメラに向かってジェスチャを行なう。撮影する動画像には、人が歩いていたりジェスチャでない動きも含まれるが、ジェスチャは繰り返して行なうよう設定し、まずその繰り返し動作を検出してから実際のジェスチャ認識を行なう。今回は研究の概要と進捗状況について発表する。