ゼミナール発表

日時: 10/10(火)5限


L1 松本研 (進行責任教官:宮田助手)

9951077 戸田智基 鹿野清宏 Nick Campbell 松本裕治 猿渡洋
発表題目:STRAIGHT分析合成方式による高品質な声質変換システムの構築
発表概要:ある話者が発声した音声を,まるで他の話者が発声した音声に聞こえるよ うに変換することを声質変換という.本発表では,高品質な音声分析合成方式 STRAIGHTを用いた声質変換システムを構築し,さらなる性能の改善を行う声質変換法 を提案する.評価実験を行った結果,提案法は従来法と同程度の話者性を持ち,かつ より良い音質を持つ声質変換音声を合成することができることが分かった.
9951005 池田陽平 鹿野清宏 Nick Campbell 松本裕治 柏岡秀紀
発表題目:大阪方言自然会話音声へのToBIラベリングの適用
発表概要: 音声言語をより深い意味で理解しようとする場合、韻律情報の処理は 不可欠なものである。 これは単に音声合成への利用という観点に限らず、 音声理解の立場からも極めて重要な情報と考えられる。
また近年、大規模な音声データベースが整備されつつあるが、 そのデータベースに韻律情報も合わせて記録する必要性が認識されつつある。 これらの日本語データベースは、共通語テキストを朗読したものが多く、 自然会話音声を分析したものはほとんどない。
本発表は、発話の韻律情報を表記する国際的手法である ToBI ( Tone and Break Indices ) の大阪方言自然会話音声への 適用を提案し、今後の方針を述べるものである。
9951095 藤井慶 鹿野清宏 Nick Campbell 松本裕治 柏岡秀紀
発表題目:ToBI を用いた音声波形選択
発表概要:本研究の目的は、 ToBI を利用した 音声コーパスベースの波形接続型音声合成システムの実現である。 音声コーパスとは、事前に収録した音声波形を音素ごとに切り分け、 各々に特徴を付けたデータベースである。 波形接続型音声合成システムは、入力→コーパスからの波形選択→波形接続 の流れで音声を合成する。
本研究ではまず事前に音声を収録し ToBI ラベルを付けて音声コーパスを作成しておく。 入力部では発話文と ToBI ラベルによる韻律情報を入力する。 波形選択部では入力したラベルの構造に最も近いラベル構造を持つ波形を 音声コーパスから選択する。 本発表では特に波形選択について述べる。
9951100 松尾康孝 鹿野清宏 Nick Campbell 松本裕治 柏岡秀紀
発表題目:<題目> 音素、韻律バランスを考慮した音声コーパス収録システムの作成
発表概要:<概要> 波形接続型音声合成システムにおいて、音素、音韻バランスのとれた音声コーパスは必要不可欠である。
しかし従来の音声コーパスは、音素に無駄が多く、またピッチの高さ、音素持続時間も発話者によってバラツキがあり、バランスがとれているとは言えなかった。
そこで本報告では、指定した文章数において最も音素バランスの良い発話文を提示し、かつ音素持続時間、ピッチ高をリアルタイムに計算・収録し、発話者の次の発話にフィードバックするシステムを作成・報告し、今後の展望を述べる。

L2 山本研 (進行責任教官:知念助手)

9951015 岩田洋一 山口英 山本平一 伊藤実
発表題目:政府認証基盤を想定した証明書失効の検証手法に対する評価
発表概要:現在、日本政府は、2003年までに電子政府の実現を目指しており、 インターネット上での認証や電子署名を行うための 政府認証基盤(GPKI)の構築に取りかかっている。 GPKIではX.509形式の電子証明書を用いた認証を行うが、 証明書が失効されていないかどうかを検証するために、 OCSP Responder を利用する手法が考えられている。 しかし、この手法における証明書失効情報の伝達に対する評価がなく、 実際の運用の前に厳密な評価が必要である。 本研究では、政府内の認証システムに対する要件についてのサーベイを行い、 その結果をもとに、シミュレーションによる評価を行う。
9951040 黒田浩章 山口英 山本平一 小笠原司
発表題目:<題目> 移動通信環境におけるセキュリティを考慮したコネクション継続機構の開発
発表概要:<概要> 現在のインターネットアーキテクチャでは移動透過性(mobility)というものを考慮して設計されていない。ネットワークアドレスの変更やネットワークの接続の中断が起こったとき、コネクションは切断されてしまう。 これらを解決するアプローチとして、現在ではMobile IP 、 VIP などの技術があるが、 導入コストの面や通信及び処理の複雑さから、導入が困難である。 本研究ではEnd-Endのホストの改良だけで移動透過性と向上させるとともに、コネクションのサスペンド及びリジューム機構をセキュアに提供することを目的としている。 TCP Migrate Option を用いてトランスポート層において解決する手法を適用し、ユーザが明示的にTCPコネクションのSuspend及びResumeを行えるように拡張する。またコネクション乗っとりやデータの改竄を防止するためのセキュリティ機構を付加する。
9951059 染川隆司 山口英 山本平一 砂原秀樹
発表題目:IXにおける計測手法の確立
発表概要:IXとはインターネット上で、各ネットワークが相互に接続されている点を指す。 インターネット上でQoSの実現を考える場合に、従来は単純なネットワーク相互接続点でしかなかったIXは、QoSトラヒックを監視するために最適な場所と成り得る。本研究では、IXでQoSトラヒックを監視するために必要となる手法を用意し、将来のIXがどうあるべきかについて論じる。
9951063 高橋洋輔 山口英 山本平一 松本健一
発表題目:小規模多数グループ型マルチキャスト経路制御プロトコルSIMの設計と実装
発表概要:従来のマルチキャスト経路制御にはグループ数に関してスケーラビリティの問題が指摘されているだけでなく、小規模なグループでのマルチキャスト通信には経路制御にかかるコストが高い。そこで、私たちの研究グループでは、小規模多数グループ型マルチキャスト経路制御モデルとしてここ最近提案されている XCAST(eXplicit mulitCAST) に注目し、その問題点を克服するべく新たな経路制御プロトコルである SIM(Sender Initiated Multicast) を提案している。しかし、SIMの実装のためには、考慮すべき点も多い。今回は、SIMの実装へ向けて行った工夫や設計の詳細部分について発表する。

L3 渡邉研 (進行責任教官:堀山助手)

9951061 高先学 藤原秀雄 渡邉勝正 増澤利光
発表題目:システムLSIのコアとその周辺回路のテスト法
発表概要:近年、集積度の向上等の半導体技術の進歩により、設計済みのコアを用いて設計するシステムLSIが注目されている。本研究ではコアとその入力・出力に接続している周辺回路についてのテストの手法を検討する。コアはIP保護のため回路構造を未知、かつテストのためにテストベクトルとその応答値に関する情報のみを与えられているとする。本研究ではそのようなコアとコアの出力に接続する周辺回路に対するテスト容易化設計手法を提案する。
9951108 三輪俊二郎 藤原秀雄 渡邉勝正 増澤利光
発表題目:順序回路のパス遅延故障に対する部分・循環スキャン設計法
発表概要:LSIの高速化に伴い、順序回路のパス遅延故障に対するテストの重要性が高まっている。パス遅延故障とは、信号の変化がフリップフロップ(FF)間のパス上を規定時間内に伝わらない故障を言う。パス遅延故障をテストするためには、信号の変化を発生させるための2つのテストベクトルを連続でFFに設定する必要がある。しかし、そのような連続ベクトルをFFに設定するための外部入力系列を求めるテスト生成は困難なもんだいである。そこで、本研究では順序回路におけるパス遅延故障のテスト生成を容易にするために、順序回路中の一部のFFを、2つのテストベクトルを保持できる循環スキャンFFに変更するテスト容易化設計法を提案する。
9951123 山口賢一 藤原秀雄 渡邉勝正 増澤利光
発表題目:<レジスタ転送レベルデータパスの単一制御並行可検査性に基づく組み込み自己テスト>
発表概要:<半導体技術の進歩により,VLSIの高機能化,高集積化が進んでいる.そのため、回路に対するテストが非常に困難となり,テストに対する費用が増大している.テスト費用の問題を解決する一つの方法として,テストを行う回路(テストパタン発生器,応答解析器等)をVLSIに組み込んでテストを行う,組み込み自己テスト(Built-In-Self-Test:BIST)の重要性が高まっている.本研究では,レジスタ転送レベルデータパスにおいて,低い面積オーバヘッド,短いテスト実行時間で高い故障検出率を実現する組み込み自己テスト法について提案する.>

S1/S2 鹿野研 (進行責任教官:李助手)

9851001 浅原正幸 松本裕治 鹿野清広 伝康晴
発表題目:品詞タグづけと形態素解析のための拡張統計モデル
発表概要:品詞タグづけと形態素解析のための拡張統計モデルを提案する。
9951025 小椋敦子 松本裕治 鹿野清広 伝康晴
発表題目:自由会話における談話セグメンテーション
発表概要:本研究では自由会話における談話セグメンテーション方式を提案し,セグメン ト境界の前後に現れる特徴を日本語音声対話コーパスの分析によって調べること を試みる.
9951036 工藤拓 松本裕治 鹿野清広 伝康晴
発表題目:Japanese Dependency Structure Analyisis Based on Support Vector Machines
発表概要:I present a method of Japanese dependency analysis based on Support Vector Machines. Exprerimental results on Kyoto University Corpus show that our system outpeforms other conventional approaches for Japanese dependency structure analysis.
9951128 吉野圭一 松本裕治 鹿野清広 伝康晴
発表題目:日本語ゼロ代名詞の照応解析
発表概要:自然言語では通常、聞き手または読み手に容易に判断できる要素は、文章上表現しない場合が多い。特に日本語の格要素は省略される傾向が強く、機械翻訳システムなどにおいて大きな問題となる。本研究では日本語の省略された格要素(ゼロ代名詞と呼ばれる)の照応解析について、コーパスを用いた機械学習による手法を提案する。