ゼミナール講演
日時
平成 12年 4月 25日(火)4限(15:00 -- 16:40)
場所
L1
講演者
岡田 実
所属
大阪大学大学院工学研究科 助手
講演題目
ワイヤレス通信システムにおける高性能化とフェージング克服技術
概要
ワイヤレス環境において画像や大容量データを含むマルチメディア情報の伝送 を実現するため，より高速かつ高品質なディジタル伝送が必要となってきてい る．しかし，ワイヤレス通信システムでは，周波数帯域が厳しく制限されてお り，また，マルチパスフェージングにより伝搬特性が大きく劣化することから 高速・高品質なディジタル伝送を実現することが困難であった．ワイヤレス通 信システムにおける高速・高品質ディジタル伝送を実現するため，講演者は以 下に上げる技術について提案を行い，その効果について解析を行っている．
（１）複数の狭帯域伝搬路を用いて並列伝送を行うことにより高速ディジタル 伝送を実現するマルチキャリア変調方式
（２）サービスエリア内の複数の基地局アンテナを同時に用いて送受信を行う ことで面的な周波数利用効率を改善する遍在アンテナシステム
（３）情報の所要伝送品質に応じてアダプティブに変復調方式を選択すること により周波数利用効率の向上を図る電波エージェント
本講演では，これらの提案方式の原理とその改善効果を示し，さらに，これら の方式の問題点と将来展望について明らかにする．
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平成12年度ゼミナール担当：笠原 正治, 河野 恭之, 小笠原 司