本研究では、PDBに登録されている酵素の立体構造を対象として統計調査を行い、 触媒残基の位置および酵素反応の分類は対応するSwiss-Protの記載に従うものとした。 特徴量としてアミノ酸の種類、二次構造、溶媒露出度、ポケットネスと保存度に注目して解析を行なった。 その結果、一般的に触媒残基には荷電アミノ酸が多いが酵素種によってそのアミノ酸の種類に差が生じること、 触媒残基の6割以上がタンパク質表面のポケット状の形状に位置し、保存度が非常に高いことがわかった。 さらに触媒残基の周辺にあるアミノ酸残基にも酵素種によってアミノ酸の種類の頻度に違いが見られた。 これらの特徴量を使って、シンプルな予測法を構築したところ、予備的な計算では充分高い予測精度が得られた。 今後、本研究で得られた酵素反応の種類や周辺残基についての特徴を積極的に予測法に取り込むことでより高い精度の触媒残基予測が実現できると期待される。