Bacillus subtilisにおける遺伝子発現プロファイルとプロモータ配列によるσ(シグマ)因子レギュロンの同定

秋冨 穣 (0351002)


全ての遺伝子の制御因子を特定することは、細胞システムの遺伝子制御関係ネットワークを理解するための最初のステップである。遺伝子制御関係を調べるための方法としては、ゲノム情報からのアプローチとマイクロアレイデータからのアプローチという二つの方法が代表的であるが、どちらも単独では決め手に欠ける手法である。

そこで本研究では、(1)ゲノム情報からのアプローチとマイクロアレイデータからのアプローチを統合する。(2)マイクロアレイデータをいくつかの異なる角度から独立に分析して統合する。という二つの観点から、Bacillus subtilisにおける幾つかのσ因子による遺伝子の発現制御関係の予測を行った。ここでは、10種類のσ因子(σB, σD, σE, σF, σG, σH, σK, σW, σX)で、合計351転写単位、859レギュロンを特定した。