ソーシャル・コンピューティング研究室

情報学で社会を変える

教員

  • 准教授:荒牧 英治

    准教授:
    荒牧 英治

E-mail { aramaki }[at] is.naist.jp

研究室概要

本研究室は、自然言語処理を中心とした情報技術を用いることで、医療を始めとした実社会の変革を出口とした研究課題に取り組んでいます。
実社会フィールドを扱う応用成果と、科学指向の両面を併せ持つ新しいタイプの情報学を開拓しています(図1)。
メンバーは、主宰である荒牧以外に、研究員が3名(若宮(データベース)、伊藤(認知科学)、矢野(脳情報処理))がおり、さらに増員予定です。気鋭のスタッフとともに、新しい学問を立ち上げる喜びを共有できればと思っています。

本研究室の研究俯瞰

図1:本研究室の研究俯瞰

集合知で病気を予防する

感染症の流行は、毎年、百万人を越える患者を出しており、常に重要な国家的課題となっています。特に、インフルエンザは、新型/亜種を早期に発見することにより、危機を避けることが可能なため、感染状態の把握は各国における重要なミッションとなっています。本研究では、代表的なソーシャルメディアであるTwitterを材料に、インフルエンザなどの感染症や危機事象の流行把握を実現しています(図2)。

Twitterを用いたインフルエンザの流行把握

図2:Twitterを用いたインフルエンザの流行把握

日本語カルテの言語処理

近年、電子カルテの普及につれ、医療分野での言語処理の重要性が増しています。本研究室は、東京大学医学部附属病院や京都大学医学部附属病院など協力機関から提供を受け、日本語のカルテ解析システムを開発し、診断支援や警告を実現する医用人工知能の研究を行い、本邦における医療情報処理の基盤技術を提供しています。

言葉を測り 認知症の兆候を捉える

言語能力測定ブース

図3: 医学会総会「未来医エキスポ2015」に出品した認知症予防のための言語能力測定ブース

世界に類をみない超高齢化社会を迎える本邦にとって、高齢者への医療対策は重要な課題です。
とりわけ、認知症は、その予備軍(MCI)も含めると4人に1人の割合となり、その医療費は10兆円規模と算定されます。
認知症の対策には、治療法の確立もさることながら、一方で早急に症状を発見し、その進行を遅らせることで、健康な期間を延長し、介護が必要となる期間を短縮することも重要です。
本研究室では、早期に症状を発見するため、記述した文章や発話内容から認知症を予期する試みを行っています。

産学にまたがる実社会フィールド

街歩きワークショップの様子

図4:街歩きワークショップの様子

他にも未来の街歩きプロジェクト「100人マップ」(図3)、不動産検索(株式会社ネクスト共同研究)、闘病ソーシャルサイトのデザイン(株式会社メディエイド共同研究)、食品表現の解析(甲南大学、和歌山大学共同研究)、医用人工知能構築に関する研究(富士通)など産学にまたがる多くの研究を行っています。

研究設備

  • 個室型<語り>測定環境「スマート茶室」
  • Twitterデータクローリング及び可視化環境「NAIST-AR (All Range surveillance)」

外部資金・共同研究など

  • 東京大学医学部附属病院、京都大学医学部附属病院、株式会社ネクスト、ニフティ株式会社など
  • 挑戦的萌芽研究、JSTさきがけ、AMED等の競争的資金によるプロジェクト、及び、マイクロソフト・リサーチ・アジア、富士通、富士ゼロックスなどを始めとした企業からの研究への賛同(共同研究・奨学寄付金)