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研究室紹介

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ユビキタスコンピューティングシステム研究室

センサ・ネットワーク技術を統合した新時代のサイバーシステムの実現

ユビキタスコンピューティングシステムは、様々なセンサから取り込まれる実世界データを処理・集約・解析し、空間の物理的な状況を認識することで、今までできなかったより便利なサービスをより低コストでユーザに提供します。ユビキタスシステムの実現には、(1) 小型のセンサデバイス、通信デバイス間で安定した通信を実現するモバイルネットワーク技術、(2) センサの計測情報からユーザの位置や周辺の状況を特定するコンテキスト推定技術、(3) コンテキスト情報を用いて、ユーザに有用な情報を提示したりデバイスの自動制御を行うコンテキストアウェア技術が重要となります。本研究室では、上記課題をコンピュータ科学の視点でとらえ、様々な解決したい問題に対し、適切なモデル化と効率良いアルゴリズムの考案を行うとともにシステムの実装・詳細な評価を行い、ユビキタスシステムの発展・普及を目指します。


〈教 員〉 教 授 : 安本 慶一
准教授:荒川 豊
助 教 : 玉井 森彦
研究室ホームページ
安本 慶一 教授
安本 慶一 教授

主な研究テーマ

コンテキスト推定、コンテキストアウェアシステム
  • ユーザが所持するモバイルセンサにより照度や無線の受信強度を計測し室内におけるユーザの位置を推定・追跡するシステムについて研究しています。
  • モバイルユーザの状況や各種物理量に対する快適度を推定する方法について研究しています。
  • 生体情報を計測し無線通信によりサーバに収集する生体センサデバイスや、消費カロリーと摂取カロリーを簡単な計測と自己申告に基づき推定できるようにする健康支援システムについて研究しています。
  • 空間の状況やユーザの好みに従って家電を自動制御するスマートホームの実現に関する研究を行っています。
ユビキタスユーザインタフェース
  • 仮想空間上のアバター(ユーザの分身)の位置に応じて、コミュニケーション(動画、3Dグラフィックの描画間隔、音声等)の品質を動的に調整するコミュニケーション支援システムや実世界からセンシングした情報を仮想空間に(さらに仮想空間の情報を実空間に)実時間で反映し、ユーザ間で共有するシステムについて研究しています。
  • 自宅などの対象空間の多数の家電をスマートフォンなどの画面に3D描画し、ユーザは仮想空間をアバター視点でウォークスルーし操作したい家電に近づき画面上をタッチすることで実世界の家電を直感的に操作するリモコンインタフェース(図1)について研究しています。
図1:直感的な操作が可能な家電用リモコンインタフェース
リアルタイム流体シミュレーション
行動・生活支援
  • 様々な状況におけるユーザの快適度や各家電の消費電力をセンサで計測し、快適度の低下を最小限にしながら、省エネの目標(前月比20%減など)を達成するような、家電の制御プランをユーザに提示するシステムについて研究しています。
  • 大規模災害時に傷病者の治療優先度を決めるトリアージ作業を自動化する電子トリアージタグと電子トリアージタグのZigBee無線を用いて推定した傷病者の位置とセンシングした生体情報を実時間で描画する災害時救命救急支援システム(図2)について研究しています。
図2:災害時救命救急支援システム
リアルタイム流体シミュレーション

モバイルネットワーク
  • 大規模無線LANで通信品質を最適化するAP選択、チャネル割当、送信電力制御について研究しています。
  • モバイルユーザが効率よくデータ検索・交換・配布できるモバイルP2P通信に関する研究をしています。
  • モバイルユーザ(歩行者、自動車など)が持つ携帯電話などを用いて、指定した地理的領域の情報(天気、温度、騒音、混雑など)を万遍なくセンシングし収集するユーザ参加型センシング技術に関して研究しています。


ユビキタス環境シミュレーション
  • ユビキタスコンピューティングシステムのプロトタイプ作成、デバッグ、性能評価を目的に、様々なセンサおよびデバイス間の通信のシミュレーションと実世界情報(ユーザの移動、温度などの変化)のシミュレーションを同時に行うことが可能なシミュレータ(図3)の研究開発を行っています。
  • 屋内空間にセンサを設置する際に、障害物の影響も考慮して対象空間を漏れなくカバーできるようなセンサの設置位置を自動的に計算し、仮想空間に表示するツール(図4)の研究開発を行っています。
図3:ユビキタス環境のシミュレータ
リアルタイム流体シミュレーション
図4:無線センサネットワーク設置支援ツール
三面VRディスプレイ、壁面ディスプレイ

研究室の魅力

研究テーマの選定は、学生と教員のブレインストーミングを通して決定します。
その際、徐々に対象を絞っていくことで、各自の興味あるテーマに取り組んでもらえます。教員および在学生先輩の面倒見は良く、研究の進め方、プログラム作成、論文執筆、発表に至るまで丁寧な指導が受けられます。研究成果は、国内研究会、国際会議など、対外発表する機会を多く与えており、がんばった人は達成感が得られる環境をつくっています。また、各自の研究に加えて、本研究室で推進している観光用ナビゲーションシステムや災害医療支援システムのプロジェクトに参加することで、比較的大規模なシステムをグループで構築する経験や、他の研究分野(医療分野など)の研究者との交流もはかれます。

研究室の設備

  • 携帯無線端末、タブレット、情報家電、各種センサ、ロガー、消費電力計測機等からなるユビキタスシステムのテストベッド
  • QualNet、Scenargieなどの無線ネットワークシミュレータ

共同研究・社会活動など

以下の研究機関との共同研究を行っています。

  • JST CREST 「災害時救命救急支援を目指した人間情報センシングシステム」プロジェクト:大阪大学、慶応大学、静岡大学、順天堂大学医学部
  • ユビキタスユーザインタフェース、マルチメディア通信システム:イリノイ大学、山口東京理科大学
  • 観光用ナビゲーションシステムP-Tourモバイル版プロジェクト:(株)ソリューション・クルー、滋賀大学
  • 大規模無線LANの通信品質最適化:(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
  • センサネットワーク、ITS分野:本学ソフトウェア基礎学研究室、滋賀大学